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那智
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なち
ふりがな文庫
“
那智
(
なち
)” の例文
文覚
(
もんがく
)
とかいって、
去年
(
こぞ
)
の秋、熊野権現に、百日
荒行
(
あらぎょう
)
の誓願を立てて、毎日、
那智
(
なち
)
の滝つぼで、滝に打たれていたとか、申すことですが
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
旭山の向うから、第二艦隊の『
愛宕
(
あたご
)
』『
高雄
(
たかお
)
』『
那智
(
なち
)
』『
妙高
(
みょうこう
)
』が出て来る。はるか遠くを水雷戦隊が進んで行く。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
謀叛僧
文覚
(
もんがく
)
が
荒行
(
あらぎょう
)
をやった
那智
(
なち
)
の
大瀑
(
おおだき
)
が
永久
(
えいきゅう
)
に
漲
(
みなぎ
)
り落つ処、
雄才
(
ゆうさい
)
覇気
(
はき
)
まかり違えば
宗家
(
そうか
)
の天下を
一
(
ひと
)
もぎにしかねまじい
南竜公
(
なんりゅうこう
)
紀州
(
きしゅう
)
頼宣
(
よりのぶ
)
が虫を抑えて居た処
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
那智
(
なち
)
には
勝浦
(
かつうら
)
から馬車に乗つて行つた。昇り口のところに著いたときに豪雨が降つて来たので、そこでしばらく休み、すつかり
雨装束
(
あましやうぞく
)
に準備して滝の方へ上つて行つた。
遍路
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
わしがあの奥深い森を選んだのは、あたりの様子がどことなしに
那智
(
なち
)
の
御山
(
みやま
)
に似ているからです。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
▼ もっと見る
神
(
かん
)
の
倉山
(
くらやま
)
を拝み、
明日
(
あすか
)
の社に拝礼し、
那智
(
なち
)
の山にのぼった。数千丈の高さから、白いしぶきを散らしながら落ちてくる那智の滝には、心をつらぬくきびしさがこめられている。
現代語訳 平家物語:10 第十巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
それは
二十歳
(
はたち
)
には
未
(
ま
)
だ足りない美しい女と、十四五の
稚児髷
(
ちごまげ
)
に結うた
伴
(
とも
)
の少女とであった。女は
那智
(
なち
)
へ往っての帰りだと云った。豊雄は女の美に打たれて借りて来た傘を貸してやった。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
都のものにてもあらず、此の近き所に
年来
(
としごろ
)
住みこし
侍
(
はべ
)
るが、けふなんよき日とて
五四
那智
(
なち
)
に
詣
(
まう
)
で侍るを、
暴
(
にはか
)
なる雨の恐ろしさに、やどらせ給ふともしらで、
五五
わりなくも立ちよりて侍る。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
日本艦隊の
加古
(
かこ
)
、
古鷹
(
ふるたか
)
、
衣笠
(
きぬがさ
)
以下の七千
噸
(
トン
)
巡洋艦隊は、その快速を利用し、
那智
(
なち
)
、
羽黒
(
はぐろ
)
、
足柄
(
あしがら
)
、
高雄
(
たかお
)
以下の一万噸巡洋艦隊と、並行の
単縦陣型
(
たんじゅうじんけい
)
を作って、
刻々
(
こくこく
)
に敵艦隊の
右側
(
うそく
)
を
覘
(
ねら
)
って突き進んだ。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
神にませばまこと
美
(
うる
)
はし
那智
(
なち
)
の滝
五百句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
月を浮ぶる
那智
(
なち
)
の海
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
那智
(
なち
)
には
勝浦
(
かつうら
)
から馬車に乗って行った。昇り口のところに
著
(
つ
)
いたときに豪雨が降って来たので、そこでしばらく休み、すっかり
雨装束
(
あましょうぞく
)
に準備して滝の方へ上って行った。
遍路
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
『
愛宕
(
あたご
)
』『
高尾
(
たかお
)
』『
摩耶
(
まや
)
』『
鳥海
(
ちょうかい
)
』『
那智
(
なち
)
』級四隻もいる。『
加古
(
かこ
)
』もいる。『
青葉
(
あおば
)
』もいる。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
その茶寮の縁先からは、遠からぬ所の
御行
(
おぎょう
)
の松が、夜の空を摩してのぞまれますし、広い庭は、
雪見燈籠
(
ゆきみどうろう
)
も
空堀
(
からぼり
)
の
那智
(
なち
)
石も、落葉に
埋
(
う
)
まって冬ざれの霜の荒れにまかせてあります。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
成経 しかしここは紀州ではなし、
那智
(
なち
)
の滝もないではありませんか。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
年を経て再び
那智
(
なち
)
の滝に来し
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
其処に夕がたまでゐてO先生と別れ三人は
那智
(
なち
)
の方に行く汽船に乗つたのであつた。
仏法僧鳥
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
文覚は、まだ十九の頃に、若い
髻
(
もとどり
)
を切って、
大峰
(
おおみね
)
、
葛城
(
かつらぎ
)
、
粉河
(
こかわ
)
、
戸隠
(
とがくし
)
、羽黒、そしてまた
那智
(
なち
)
の
千日籠
(
せんにちごも
)
りと、諸山の荒行を踏んできた、その昔の
遠藤武者
(
えんどうむしゃ
)
盛遠が成れの果てであった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
那
常用漢字
中学
部首:⾢
7画
智
漢検準1級
部首:⽇
12画
“那智”で始まる語句
那智黒
那智石
那智衆
那智俊宣
那智権現
那智滝祈誓文覚