車夫わかいしゆ)” の例文
「ちよツ、馬鹿親仁ばかおやぢ。」と年紀としわかい、娑婆氣しやばツけらしい夥間なかま車夫わかいしゆが、後歩行うしろあるきをしながら、わたしはうへずつとつて
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
最近さいきんは……もつと震災前しんさいぜんだが……土橋どばしのガードした護謨輪ごむわさつふうちに、アツとおもふとわたしはポンとくるまそと眞直まつすぐつて、車夫わかいしゆ諸膝もろひざで、のめつてた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
けだし、せずして、ひと宙返ちうがへりをして車夫わかいしゆあたま乘越とびこしたのである。はらふほどすなもつかない、が、れはあと悚然ぞつとした。……じつところいまでもまだ吃驚びつくりしてゐる。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
が、はずんでりて一淀ひとよどみして𢌞まはところから、すこいきほひにぶくなる。らずや、仲町なかちやう車夫わかいしゆが、小當こあたりにあたるのである。「まねえがね、旦那だんな。」はなはだしきはかぢめる。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なんちふところや。」と二人ふたりばかり車夫わかいしゆつてる。たう親仁おやぢは、おほき前齒まへばで、たゞにや/\。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うだらう、車夫わかいしゆ車夫わかいしゆ——くるま打覆ぶつかへりはしないだらうか。」
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「ぢき、横町よこちやうの……なんの、車夫わかいしゆに——」
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
車夫わかいしゆ雨風あめかぜにぼやけたこゑして
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「あゝ、車夫わかいしゆ。」
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
車夫わかいしゆ、」
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)