“一淀”の読み方と例文
読み方割合
ひとよど100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、はずんでりて一淀ひとよどみして𢌞まはところから、すこいきほひにぶくなる。らずや、仲町なかちやう車夫わかいしゆが、小當こあたりにあたるのである。「まねえがね、旦那だんな。」はなはだしきはかぢめる。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
色も空も一淀ひとよどみする、この日溜ひだまりの三角畑の上ばかり、雲の瀬にべにの葉がしがらむように、夥多おびただしく赤蜻蛉あかとんぼが群れていた。——出会ったり、別れたり、上下うえしたにスッと飛んだり。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)