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あがき
ふりがな文庫
“
足掻
(
あがき
)” の例文
いくら、
足掻
(
あがき
)
のわるい縁の下でも、あぶないものを持って暗やみを無茶にかき廻されたひには、たまッたものではありませんから
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
負
(
まく
)
れば
尚
(
なお
)
も
盗賊
(
どろぼう
)
に追い銭の愚を尽し、勝てば
飯盛
(
めしもり
)
に祝い酒のあぶく
銭
(
ぜに
)
を費す、
此癖
(
このくせ
)
止めて止まらぬ
春駒
(
はるごま
)
の
足掻
(
あがき
)
早く、坂道を飛び
下
(
おり
)
るより
迅
(
すみやか
)
に
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「青駒の
足掻
(
あがき
)
を速み雲居にぞ妹があたりを過ぎて来にける」(巻二・一三六)という歌と形態上甚だ似ているにも
拘
(
かか
)
わらず、人麿の歌の方が強く流動的で
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
彼は星田が犯行現場での
狼狽
(
ろうばい
)
ぶり、その後で彼への悲痛な告白、あづま日報社の編輯局から漏れ聞いた、星田の最後の
足掻
(
あがき
)
の「サイアク・オククウ」と云う言葉、等々からして
殺人迷路:10 (連作探偵小説第十回)
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
戸の内なる泣く小兒、笑ふ女子は、皆
襤褸
(
つゞれ
)
を身に纏ひて、旅人の過ぐるごとに、手を伸べ錢を
索
(
もと
)
む。馬の
足掻
(
あがき
)
の早きときは、窓より首を出すべからず。石垣に觸るゝ
虞
(
おそれ
)
あればなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
嘶く声の
果
(
はて
)
知らぬ夏野に、末広に消えて、馬の
足掻
(
あがき
)
の常の如く、わが
手綱
(
たづな
)
の思うままに運びし時は、ランスロットの影は、
夜
(
よ
)
と共に
微
(
かす
)
かなる奥に消えたり。——われは鞍を
敲
(
たた
)
いて追う
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ああ、
生命
(
いのち
)
……生命……これが生命あるものの最後の
足掻
(
あがき
)
なのだろうか。
鎮魂歌
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
足掻
(
あがき
)
に波を立てて、7305
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
と、
厳顔
(
げんがん
)
は、一笑のもとに、その
足掻
(
あがき
)
を見ているだけで、張飛の策にはてんで乗ってこないのであった。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
青駒
(
あをこま
)
の
足掻
(
あがき
)
を
速
(
はや
)
み
雲居
(
くもゐ
)
にぞ
妹
(
いも
)
があたりを
過
(
す
)
ぎて
来
(
き
)
にける 〔巻二・一三六〕 柿本人麿
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
膨
(
ふく
)
ら
脛
(
はぎ
)
に小さい鉄の
才槌
(
さいづち
)
を
縛
(
しば
)
り附けたように
足掻
(
あがき
)
に骨が折れる。
袷
(
あわせ
)
の尻は無論
端折
(
はしお
)
ってある。その上
洋袴下
(
ズボンした
)
さえ
穿
(
は
)
いていないのだから不断なら競走でもできる。が、こう松ばかりじゃ
所詮
(
しょせん
)
敵
(
かな
)
わない。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
我はこゝに至りて、復たこれを避けんと欲することなく、却りて二馬の
足掻
(
あがき
)
の
猶
(
なほ
)
太
(
はなは
)
だ遲きを恨みき。譬へば死の宣告を受けたるものゝ、早く苦痛の境を過ぎて彼岸に達せんことを願ふが如くなるべし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「無駄な
足掻
(
あがき
)
をやるのは止せ。もう、てめえの
面
(
つら
)
は死相に変って来ているじゃねえか!」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうして痛い腹を
抱
(
かか
)
えながら、
膏汗
(
あぶらあせ
)
になって歩いたくらいである。
鶏冠山
(
けいかんざん
)
を下りるとき、馬の
足掻
(
あがき
)
が何だか変になったので、気をつけて見ると、左の前足の爪の中に大きな石がいっぱいに
詰
(
はま
)
っていた。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
掻
漢検準1級
部首:⼿
11画
“足”で始まる語句
足
足袋
足許
足下
足音
足駄
足利
足蹴
足跡
足痕