親父とつ)” の例文
こりや怕い事は無い、其方の家まで送る分の事、心配するなと微笑を含んでつむりを撫でらるゝに彌々ちゞみて、喧嘩をしたと言ふと親父とつさんに叱かられます
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
親父とつさん おいらも
十五夜お月さん (旧字旧仮名) / 野口雨情(著)
己らあ其時千束樣へねり込んで居たもんだから、あとで聞いた時に直樣仕かへしに行かうと言つたら、親父とつさんに頭から小言を喰つて其時も泣寐入、一昨年はそらね
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
冬の雪おろしは遠慮なく身をきる寒さ、うをといひては甲府まで五里の道を取りにやりて、やうやう𩻩まぐろの刺身が口にる位、あなたは御存じなけれどお親父とつさんに聞て見給みたま
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ふゆゆきおろしは遠慮ゑんりよなくをきるさむさ、うをといひては甲府かうふまで五みちりにやりて、やう/\𩻩まぐろ刺身さしみくちくらゐ、あなたは御存ごぞんじなけれどお親父とつさんにきい見給みたま
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
やう/\𩻩まぐろの刺身が口に入る位、あなたは御存じなけれどお親父とつさんに聞て見給へ、それは隨分不便利にて不潔にて、東京より歸りたる夏分などは我まんのなりがたき事もあり
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一人で帰りますと小さく成るに、こりやこわい事は無い、其方そちらうちまで送る分の事、心配するなと微笑を含んでつむりでらるるに弥々いよいよちぢみて、喧嘩をしたと言ふと親父とつさんに叱かられます
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一人ひとりかへりますとちいさくるに、こりやこわことい、其方そちらうちまでおくぶんこと心配しんぱいするなと微笑びしようふくんでつむりでらるゝに彌々いよ/\ちゞみて、喧嘩けんくわをしたとふと親父とつさんにかられます
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あとでいたとき直樣すぐさまかへしにかうとつたら、親父とつさんにあたまから小言こゞとつて其時そのとき泣寢入なきねいり一昨年おととしはそらね、おまへつてるとほ筆屋ふでやみせ表町おもてまち若衆わかいしゆ寄合よりあつ茶番ちやばんなにかやつたらう
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あとで聞いた時に直様じきさま仕かへしにかうと言つたら、親父とつさんに頭から小言こごとつてその時も泣寐入なきねいり一昨年おととしはそらね、お前も知つてる通り筆屋の店へ表町の若衆わかいしゆ寄合よりあつて茶番か何かやつたらう
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)