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さっぱり
ふりがな文庫
“
薩張
(
さっぱり
)” の例文
何の因果で
此様
(
こん
)
な
可厭
(
いや
)
な
想
(
おもい
)
をさせられる事か、其は
薩張
(
さっぱり
)
分らないが、唯此
可厭
(
いや
)
な
想
(
おもい
)
を忍ばなければ、学年試験に及第させて貰えない。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
多分是を渡るであろう。もう話声も聞えぬ。
何国
(
どこ
)
の
語
(
ご
)
で話ていたか、
薩張
(
さっぱり
)
聴分られなかったが、耳さえ今は遠くなったか。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
富「ヘエ、これは恐入りました、どうも
些
(
ちっ
)
ともお帰りを知らんで、前後忘却致し、どうも
何
(
なん
)
とも誠にどうも、
何
(
なん
)
で
御打擲
(
ごちょうちゃく
)
ですか
薩張
(
さっぱり
)
分りません」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
白い
襯衣
(
しゃつ
)
を手首で留めた、肥った腕の、肩の
辺
(
あたり
)
まで
捲手
(
まくりで
)
で何とも
以
(
もっ
)
て忙しそうな、そのくせ、する事は
薩張
(
さっぱり
)
捗
(
はかど
)
らぬ。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
文句は
薩張
(
さっぱり
)
分らぬが、如何にも深い思いがあるらしく、誰かをさして訴うるらしく、銀の様な声をあげては延ばし、延ばしては収め、誰教うるともない
節奏
(
せっそう
)
自然
(
しぜん
)
妙
(
みょう
)
に
入
(
い
)
って
漁師の娘
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
よぼよぼした爺さんが出て何か口の中でもぐもぐ言うていたが
薩張
(
さっぱり
)
分らない。此奥の小神流川の上流に金鉱が開けてから、若い者は皆其処へ稼ぎに出て村には女子供や老人の外は残っていないらしい。
奥秩父の山旅日記
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
「奥の
離座敷
(
はなれざしき
)
だよ、……船の間——とおいでなすった。ああ、
佳
(
い
)
い
見晴
(
みはらし
)
、と言いてえが、暗くッて
薩張
(
さっぱり
)
分らねえ。」
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
もう羽織はなしで、
紬
(
つむぎ
)
だか銘仙だか、夫とも
更
(
もッ
)
と
好
(
い
)
い物だか、其も
薩張
(
さっぱり
)
分らなかったが、
何
(
なに
)
しても半襟の掛った柔か物で、
前垂
(
まえだれ
)
を締めて居たようだった。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
新「ヘエ
薩張
(
さっぱり
)
心付きませんかったが、店の者が女部屋へ這入っては悪うございますか、もうこれからは決して構いませんように心づけます、決して構いません」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お筆さんを奥へ連れてってなだめて居る内に、お筆さんが居なくなったのだが、桂庵婆アに
突合
(
つきあわ
)
して掛合えば何うでもなるが、何ういう
理由
(
わけ
)
だか
薩張
(
さっぱり
)
理由が分らねえ
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
年頃は二十五六……それとも七か……いや、八か……女の歳は私には
薩張
(
さっぱり
)
分らない。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
な、其が
源
(
もと
)
で、人間が何をせうと、
彼
(
か
)
をせうと、
薩張
(
さっぱり
)
俺が知つた事ではあるまい。
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
此の野郎も行った
当坐
(
とうざ
)
極りが悪く、居たたまらねえで駈出す風な奴だから、行かねえ前に綺麗
薩張
(
さっぱり
)
借金を片付ければ
私
(
わっち
)
も
宜
(
よ
)
し、宜うがすか、私が
請人
(
うけにん
)
になって居るからね
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何と、
雪白
(
せっぱく
)
裸身の美女を、
梢
(
こずえ
)
に
的
(
まと
)
にした
面影
(
おもかげ
)
であらうな。松平大島守
源
(
みなもと
)
の
何某
(
なにがし
)
、矢の根にしるして、例の
菊綴
(
きくとじ
)
、
葵
(
あおい
)
の
紋服
(
もんぷく
)
、きり/\と絞つて、
兵
(
ひょう
)
と
射
(
い
)
たが、射た、が。射たが、
薩張
(
さっぱり
)
当らぬ。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
毎日
此処
(
これ
)
へ参りましては人様のお袖へ縋って
聊
(
いさゝ
)
かの
御合力
(
ごごうりょく
)
を受けまして親子の者が
露命
(
いのち
)
を
繋
(
つな
)
いで居る者でございます、けれ共今晩
斯様
(
かよう
)
に風が吹きますので
薩張
(
さっぱり
)
人通りがございませんから
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
すうっと帰って仕舞いましたから
何
(
なん
)
だか家主にも
薩張
(
さっぱり
)
分りません。
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
やま「はい
私
(
わたくし
)
は何だか急ぎましたから、
薩張
(
さっぱり
)
存じません」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
薩
漢検準1級
部首:⾋
17画
張
常用漢字
小5
部首:⼸
11画
“薩”で始まる語句
薩摩
薩摩芋
薩摩絣
薩州
薩摩下駄
薩埵
薩長
薩摩琵琶
薩
薩埵峠