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薄絹
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うすぎぬ
ふりがな文庫
“
薄絹
(
うすぎぬ
)” の例文
何故ならあの婚禮の衣裳の
一揃
(
ひとそろへ
)
——眞珠色の服、奪つてきた旅行鞄から下つてゐる霞のやうな
薄絹
(
うすぎぬ
)
の被物などは私のものではないのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
どうやら渡り終った所でその二人は荷物を
卸
(
おろ
)
した。私はその人々に礼物としてチベット流のカタというものを
遣
(
や
)
った。これは白い
薄絹
(
うすぎぬ
)
です。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
身長身幅より三四倍もある
尾鰭
(
おびれ
)
は黒いまだらの星のある
薄絹
(
うすぎぬ
)
の
領布
(
ひれ
)
や
裳
(
も
)
を振り撒き拡げて、しばらくは身体も頭も見えない。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
刷毛
(
はけ
)
で
刷
(
は
)
いたような
弓
(
ゆみ
)
なりになった
広
(
ひろ
)
い
浜
(
はま
)
……のたりのたりと
音
(
おと
)
もなく
岸辺
(
きしべ
)
に
寄
(
よ
)
せる
真青
(
まっさお
)
な
海
(
うみ
)
の
水
(
みず
)
……
薄絹
(
うすぎぬ
)
を
拡
(
ひろ
)
げたような
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
煙のごとくかすむ花の
薄絹
(
うすぎぬ
)
を
透
(
とお
)
して人馬の行列が見える。にしきのみ旗、にしきのみ
輿
(
こし
)
! その前後をまもるよろい武者! さながらにしき絵のよう。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
母
(
はゝ
)
が
心
(
こゝろ
)
の
何方
(
いづかた
)
に
走
(
はし
)
れりとも
知
(
し
)
らで、
乳
(
ちゝ
)
に
飽
(
あ
)
きれば
乳房
(
ちぶさ
)
に
顏
(
かほ
)
を
寄
(
よ
)
せたるまゝ
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
なく
寐入
(
ねいり
)
し
兒
(
ちご
)
の、
頬
(
ほゝ
)
は
薄絹
(
うすぎぬ
)
の
紅
(
べに
)
さしたるやうにて、
何事
(
なにごと
)
を
語
(
かた
)
らんとや
折々
(
をり/\
)
曲
(
ま
)
ぐる
口元
(
くちもと
)
の
愛
(
あい
)
らしさ
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
……
艶
(
えん
)
なる女優の心を得た池の
面
(
おも
)
は、
萌黄
(
もえぎ
)
の
薄絹
(
うすぎぬ
)
の如く波を
伸
(
の
)
べつゝ
拭
(
ぬぐ
)
つて、清めるばかりに見えたのに、取つて黒髪に
挿
(
さ
)
さうとすると、
些
(
ちっ
)
と離したくらゐでは、耳の
辺
(
はた
)
へも寄せられぬ。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
みんな腰から上は
真裸
(
まっぱだか
)
で、腰にいろんな色の
薄絹
(
うすぎぬ
)
をつけてるのです。
魔法探し
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
薄絹
(
うすぎぬ
)
被
(
かつ
)
ぐ眉にせむ
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
「だが
薄絹
(
うすぎぬ
)
の中に縫取の他に何かあつたの? そんな悲しさうな顏をしてるとは、毒か、短劍でもあつたといふの?」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
母が心の
何方
(
いづかた
)
に走れりとも知らで、乳に
倦
(
あ
)
きれば乳房に顔を寄せたるまゝ思ふ事なく
寐入
(
ねいり
)
し
児
(
ちご
)
の、
頬
(
ほう
)
は
薄絹
(
うすぎぬ
)
の
紅
(
べに
)
さしたるやうにて、何事を語らんとや、
折々
(
をり/\
)
曲
(
ま
)
ぐる口元の愛らしさ
軒もる月
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
チベットでは手紙を出す時分には必ず
土産
(
みやげ
)
を
添
(
そ
)
えてやる。相当の土産がないと、この間申しましたカタという
薄絹
(
うすぎぬ
)
を入れてやるのが例ですから、私も相当の土産を贈ってやりました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
しかし私は
薄絹
(
うすぎぬ
)
を
被
(
かぶ
)
つてゐる——それは垂れてゐる。どうにか品よく落着いて振舞ふことが出來よう。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
薄
常用漢字
中学
部首:⾋
16画
絹
常用漢字
小6
部首:⽷
13画
“薄絹”で始まる語句
薄絹張
薄絹製