“一揃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとそろ40.0%
ひとそろい40.0%
ひとそろひ10.0%
ひとそろへ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
意匠を凝らせた贈り物などする場合でなかったから、故人の形見ということにして、唐衣からぎぬ一揃ひとそろえに、髪上げの用具のはいった箱を添えて贈った。
源氏物語:01 桐壺 (新字新仮名) / 紫式部(著)
しかし見ると大椅子の上に昨夜母の持って来てくれたほかの衣裳が置いてあった。それはクララが好んで来た藤紫の一揃ひとそろいだった。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
四脚の塗つた椅子と、卓子テエブル一個、柱時計、二三の食器とお皿、陶器のお茶の道具の一揃ひとそろひなどの這入つた膳棚ぜんだなのついてゐる白塗の壁と、砂を撒いた床の小さな部屋。
何故ならあの婚禮の衣裳の一揃ひとそろへ——眞珠色の服、奪つてきた旅行鞄から下つてゐる霞のやうな薄絹うすぎぬの被物などは私のものではないのだ。