興味けうみ)” の例文
ようするに、寫眞しやしんの本れうは、興味けうみはさういふ意味いみ記録きろくを、いひかへれば、過去くわこ再現さいげんして、おもひ出のたのしさや回想くわいそうの懷かしさをあたへるところにある。
「あゝつておいたから、一くといゝ。なんならS青年せいねんでもつれてね、S、Hきみ興味けうみをもつてゐるかもれないから、はなしてくれるだらう。」わたしすこ誇張こてうしてつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
その老水夫らうすゐふがいろ/\の興味けうみあるはなしなかで、もつとふかわたくしこゝろきざまれてるのは、一番いちばんおそろしい航路かうろ印度洋インドやうだとうふ物語ものがたり亞弗利加洲アフリカしう東方ひがしのかた、マダカッスルたうからも餘程よほどはなれて
それをむことによつて、わたし寫眞しやしんたいする子ともらしい好奇こうき心と興味けうみとを大に刺戟しげきされたのであつた。
きみならきつと、興味けうみをもたれるとおもふね。」
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
それでもきよ年一昨年あたりはまたせう興味けうみもどつて來て、一週間しうかんに一ぐらゐの程度ていどで和田英作畫伯ぐわはくや小宮豐隆先生と時々手あはせの出來る近しよ球突塲たまつきばへ通つてゐたが
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
そして、一月に七八くわいが二三くわいになり、やがて一行くか行かないかになると、練習れんしふ足でうでにぶくなつて來た。百五十てんがせいぜい百てんといふところにさがつた。興味けうみがへつた。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
とにかく球突たまつきといふものはすこあぢが分つてくると、じつにデリケエトな興味けうみのある勝負せうふ事だ。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)