いたる)” の例文
そもそも恋愛は凡ての愛情の初めなり、親子の愛より朋友の愛にいたるまで、およそ愛情の名を荷ふべき者にして恋愛の根基より起らざるものはなし
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
東北はねずみが関(岩船郡の内出羽のさかひ)西にし市振いちふり(頸城郡の内越中の堺)にいたるの道八十里が間すべて北の海浜かいひんなり。海気によりて雪一丈にいたらず(年によりて多少あり)又きゆるも早し。
ふとその顔を見ると驚いた。眼こそ見えね、まゆの形、細きおもて、なよやかなるくびあたりにいたるまで、先刻さっき見た女そのままである。思わずけ寄ろうとしたが足がちぢんで一歩も前へ出る事が出来ぬ。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これすなわち帝王、官長より父母、師長にいたるまで、ともにこれを敬すべき義なり。五に曰く、殺すなかれ。人およそ忿恨ふんこん詈罵りばより人をきずつけ、人を害すべきことをいましむ。六に曰く、邪淫を行うなかれ。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
「縁談はいろ/\ありました、特に御隣の松倉いたる樣——」
より四の橋いたる一の橋 明治四十一年十二月二十九日開通
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
此静愛なる者は厭世詩家に取りて一の重荷なるが如くになりて、合歓の情或は中折するにいたるは、豈惜む可きあまりならずや。
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
東北はねずみが関(岩船郡の内出羽のさかひ)西にし市振いちふり(頸城郡の内越中の堺)にいたるの道八十里が間すべて北の海浜かいひんなり。海気によりて雪一丈にいたらず(年によりて多少あり)又きゆるも早し。
より一ノ橋いたる赤羽橋 明治四十二年六月二十二日開通
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
その惡事あくじたとへば殺人罪さつじんざいごと惡事あくじ意味いみもなく、原因げんいんきものとふをべきや、これ心理的しんりてき解剖かいぼうして仔細しさいその罪惡ざいあく成立なりたちいたるまでの道程みちのりゑがきたる一書いつしよ淺薄せんはくなりとしてしりぞくることべきや。
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
より古川橋いたる目黒停車場前 大正二年九月十八日開通
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)