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細
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さい
ふりがな文庫
“
細
(
さい
)” の例文
微
(
び
)
に入り
細
(
さい
)
に
亘
(
わた
)
るのは学術の本義ですけれども、学生時代に色々な学説を聞かされるということは
可
(
か
)
なり厄介に感ずるものです。
人工心臓
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
人々は、今は石のように身動きもせず、ジットリと汗ばむ手を握りしめて、
微
(
び
)
に
入
(
い
)
り
細
(
さい
)
を
穿
(
うが
)
って鮮かな、名探偵の推理に聴き入っていた。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
おそらく
微
(
び
)
に入り
細
(
さい
)
に
亙
(
わた
)
って問われたであろうことは疑いない。時々の人の気はいもないような沈黙がつづくかと思うと、
諄々
(
じゅんじゅん
)
と、また
密
(
ひそ
)
かな声が洩れる。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
又、バクダッドの宮室庭園を写した文章の如きは、
微
(
び
)
に入り
細
(
さい
)
を
穿
(
うが
)
つて
居
(
を
)
つて、光景見るが如きものがある。
リチャード・バートン訳「一千一夜物語」に就いて
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ばけものゝ一
面
(
めん
)
は
極
(
きは
)
めて
雄大
(
ゆうだい
)
で
全宇宙
(
ぜんうちう
)
を
抱括
(
はうくわつ
)
する、
而
(
しか
)
も
他
(
た
)
の一
面
(
めん
)
は
極
(
きは
)
めて
微妙
(
びめう
)
で、
殆
(
ほとん
)
ど
微
(
び
)
に
入
(
い
)
り
細
(
さい
)
に
渉
(
わた
)
る。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
▼ もっと見る
あまりにも
微
(
び
)
に入り
細
(
さい
)
をうがって、いかにも真に迫っているものだから、検事はそれにて罪状明白、証拠充分ということになって、私は、ばかを見るかも知れない。
春の盗賊
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
諺
(
ことわ
)
ざに其事
爾
(
なんぢ
)
に出て爾に
復
(
かへ
)
ると
宜
(
むべ
)
なる哉此言や
所化
(
しよけ
)
願山の
白状
(
はくじやう
)
に因て再度日野家の一件委
細
(
さい
)
吟味有るべしと大岡殿
差※
(
さしづ
)
あつて平左衞門を呼び出されしに平左衞門は又何を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
金太郎は中學で物理の時間に四
角
(
かく
)
な
檻
(
をり
)
のやうな
針
(
はり
)
金
細
(
さい
)
工の
箱
(
はこ
)
の中に人間を入れておいて、その
箱
(
はこ
)
に高
壓
(
あつ
)
電流を通じても、中の人間は少しも知らないで平然としてゐられる
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
細
(
さい
)
を
穿
(
うが
)
つといったような詳しさで、米良夫妻はいささかおどろいたようであった。
末っ子
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
微
(
び
)
に
入
(
い
)
り
細
(
さい
)
を
穿
(
うが
)
ち描写するに過ぎない、謂わば一人よがりの退屈
極
(
きわ
)
まる代物だったものですから、それは無理もないことと云わねばなりません。
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その又リアリズムの
細
(
さい
)
に入つてゐることは少しも前人の後に落ちない。若しこの一点を論ずるとすれば、僕は何の誇張もなしにトルストイよりも細かいと言ひ得るであらう。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
法令は、年ごとに、
微
(
び
)
に入り
細
(
さい
)
に入って、小やかましい箇条を加え、
鷹匠
(
たかじょう
)
、鳥見組の同心は、ことごとく御犬奉行や犬目付へ転職になり、市中には、犬医者のかんばんが急にふえた。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
微
(
び
)
に
入
(
い
)
り
細
(
さい
)
を
穿
(
うが
)
った分析
並
(
ならび
)
に綜合の結果、
塵
(
ちり
)
一筋
(
ひとすじ
)
の手抜かりもない、絶対に安全な方法を考え出したのだ。
心理試験
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
持ちません。探偵道には『多分そうだろう』という考え方は許されないのです。どんなさ
細
(
さい
)
な疑いも見のがしてはなりません。それが非常に重大な結果をひき起すことがあるからです
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
細
常用漢字
小2
部首:⽷
11画
“細”を含む語句
仔細
細君
詳細
繊細
細々
心細
細流
委細
細作
細部
細螺
目細
細語
細工
細面
巨細
細目
細胞
細腰
細竹
...