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いなかむすめ
ふりがな文庫
“
田舎娘
(
いなかむすめ
)” の例文
旧字:
田舍娘
造麻呂 (信じられぬかのように)……なよたけを?……あんなふつつかな
田舎娘
(
いなかむすめ
)
を本当にもらって下さるとおっしゃるのですか?
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
馬車の下には、馬や御者などの間に交じって、小さな
田舎娘
(
いなかむすめ
)
が旅客に花を売っていた。「おみやげの花はいかが、」と彼女は呼んでいた。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
それをさして
歩
(
ある
)
いた
姿
(
すがた
)
は、まったく
東京
(
とうきょう
)
の
女
(
おんな
)
であって、どこにも、
山奥
(
やまおく
)
の
田舎娘
(
いなかむすめ
)
らしいところは
見
(
み
)
えなかったのであります。
日がさとちょう
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「蘭子さん、あんた
田舎娘
(
いなかむすめ
)
になりませんか。いや、お手のもののメーク・アップでもって、ぽっと出の田舎娘に変装するんですよ。できるでしょう」
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それと、もう一つは、この不可解な新しい
老発意
(
ろうぼち
)
が、張りきった若盛りの
田舎娘
(
いなかむすめ
)
を一人携帯して来ていることです。
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
『
田舎娘
(
いなかむすめ
)
』(The Cottage Maid)は珍しいというだけのものだが、『真実なるジョニー』(Faithful Johnnie)は名盤の一つだ。
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
するとお松という十六になる
田舎娘
(
いなかむすめ
)
が私の室にはいって来ました。私は一と眼見てすぐに彼女の心を知りました。また叱られはずかしめられて私に訴えに来たのです。
青春の息の痕
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
尾の石から
菱野
(
ひしの
)
の湯までは十町ばかりで、毎日入湯に通うことも出来るという。菱野と聞いて、私は以前家へ子守に来ていた娘のことを思出した。あの
田舎娘
(
いなかむすめ
)
の村は菱野だから。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
だが、はたの人にやきもきされて、それで何とかなるなど、
田舎娘
(
いなかむすめ
)
だとはいえ、新しい時代を生きようとしている修造たちの
息吹
(
いぶき
)
にふれてきた茂緒にとっては、
阿呆
(
あほ
)
らしくて問題にならなかった。
風
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
おまけに、そのとき、あなたはぼくが
逢
(
あ
)
ってから、初めて厚目に、
白粉
(
おしろい
)
をつけ、紅を
塗
(
ぬ
)
っていた。その
田舎娘
(
いなかむすめ
)
みたいなお
化粧
(
けしょう
)
が、
涙
(
なみだ
)
で
崩
(
くず
)
れたあなたほど、
惨
(
みじ
)
めに
可哀想
(
かわいそう
)
にみえたものはありません。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
私が
田舎娘
(
いなかむすめ
)
であることを忘れていらっしゃいますのね。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
女4 それに、今度の御相手は、なんでも、
竹籠
(
たけかご
)
作りのお爺さんとかの娘で、それもまだ十七、八のとんだ
賤
(
いや
)
しい
田舎娘
(
いなかむすめ
)
なんですって!
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
怪
(
あや
)
しげなふうをした、
田舎娘
(
いなかむすめ
)
が、
短
(
みじか
)
い
着物
(
きもの
)
に、かさをかぶって、かごのようなものをかついでいましたが、そのときは、
女
(
おんな
)
はこちらを
見
(
み
)
ずに
北の少女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
江川蘭子の
田舎娘
(
いなかむすめ
)
は、奉公先の高梨家の一丁ほど手前で車を捨てると、用意の小さな
風呂敷
(
ふろしき
)
包みを
小脇
(
こわき
)
に、チョコチョコ同家の門前に近づいて行った。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
どこから伝え聞いて来たか、包一つを抱えた
田舎娘
(
いなかむすめ
)
は、立ちどころに拾われて、もう水仕事をしている。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
田舎娘
(
いなかむすめ
)
というよりもむしろ町娘と言いたいくらいで、かわいらしかった。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
……(声を低めて、静かに語り出す)実は、文麻呂様の心を
惑
(
まど
)
わしたのは、年若な
賤
(
いや
)
しい
田舎娘
(
いなかむすめ
)
なのでございます。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
田舎娘
(
いなかむすめ
)
にしてはからだが少し白すぎやしないかしらと心配しながら、次々と
細紐
(
ほそひも
)
を解いて行った。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
国
(
くに
)
から
持
(
も
)
ってきて、アトリエの
壁
(
かべ
)
にかけてあったマンドリンを
手
(
て
)
に
持
(
も
)
って、十七、八のみすぼらしいふうをした
田舎娘
(
いなかむすめ
)
が、それを
鳴
(
な
)
らしながら、
自分
(
じぶん
)
の
製作
(
せいさく
)
した
彫刻
(
ちょうこく
)
の
前
(
まえ
)
に
立
(
た
)
って
愛は不思議なもの
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青年
(
せいねん
)
は、はっとしました。
自分
(
じぶん
)
は、
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
ているのでないかと、
大
(
おお
)
きく
目
(
め
)
をみはりました。
髪
(
かみ
)
のこわれた、
短
(
みじか
)
い
着物
(
きもの
)
をきた
田舎娘
(
いなかむすめ
)
は、まぼろしでも、
夢
(
ゆめ
)
でもないように、はっきりと
立
(
た
)
っていたのです。
愛は不思議なもの
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
田
常用漢字
小1
部首:⽥
5画
舎
常用漢字
小5
部首:⼈
8画
娘
常用漢字
中学
部首:⼥
10画
“田舎”で始まる語句
田舎
田舎者
田舎漢
田舎道
田舎家
田舎訛
田舎町
田舎侍
田舎路
田舎武士