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うたひめ
ふりがな文庫
“
歌妓
(
うたひめ
)” の例文
手足の動かぬを何にかせむ、
歌妓
(
うたひめ
)
にも売れざるを、
塵塚
(
ちりづか
)
に棄つべきが、目ざましき
大金
(
おおがね
)
になるぞとて、
北叟笑
(
ほくそえみ
)
したりしのみ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
君勇
(
きみゆう
)
』とか『
秀香
(
ひでか
)
』とか、
都
(
みやこ
)
の
歌妓
(
うたひめ
)
の
名
(
な
)
を
染
(
そ
)
めた
茶色
(
ちやいろ
)
の
短
(
みじか
)
い
暖簾
(
のれん
)
が、
軒
(
のき
)
に
懸
(
か
)
け
渡
(
わた
)
されて、
緋毛氈
(
ひまうせん
)
の
床几
(
しようぎ
)
を
背後
(
うしろ
)
に、
赤前垂
(
あかまへだれ
)
の
女
(
をんな
)
が、
甲高
(
かんだか
)
い
聲
(
こゑ
)
を
絞
(
しぼ
)
つてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
お種の考えることは、この年の若い、親とも言いたいような自分の夫に
媚
(
こ
)
びる
歌妓
(
うたひめ
)
のことに落ちて行った。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
『婦人公論』で呉茂一氏の「ギリシアの
歌妓
(
うたひめ
)
」という文章をよんで深く感じた。
日記:31 一九四八年(昭和二十三年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
沈んでいる船は幾人の
歌妓
(
うたひめ
)
を載せて来て、ここの浦で
顛覆
(
てんぷく
)
したのであるという。
中国怪奇小説集:04 捜神後記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
飮むべしと云ふこれに
勵
(
はげま
)
されて何樓とかへ
上
(
のぼ
)
り
歌妓
(
うたひめ
)
ありと聞て木曾の唄をたしかに聞ざるも殘念なればと
夫
(
それ
)
を呼びて
謠
(
うた
)
はすに名古屋の者なれば正眞の木曾調子にはゆかずと謙遜して
偖
(
さて
)
唄ふ其唄
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
既にして
夜行太
(
やぎやうた
)
等は、お夏が
儔
(
たぐひ
)
多からぬ美女たるをもて、ふかく歓び、まづその
素生
(
すじやう
)
をたづぬるに、勢ひかくの如くなれば、お夏は隠すことを得ず、都の
歌妓
(
うたひめ
)
なりける由を、あからさまに
報
(
つ
)
げしかば
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
夢より輕き
羅
(
うす
)
ものをかづきて舞へる
歌妓
(
うたひめ
)
の
一点鐘
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
二人で根岸に隠れている
中
(
うち
)
、
時世
(
ときよ
)
といい、活計を失って、仲之町の
歌妓
(
うたひめ
)
となった、且つ勤め、且つ夫に情を立てて、根岸に通っている内に、蝶吉は出来たので。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
名高い
歌妓
(
うたひめ
)
が
黒繻子
(
くろじゅす
)
の
襟
(
えり
)
を掛けて、素足で客を
款待
(
もてな
)
したという父の若い時代を
可懐
(
なつか
)
しく思った。しばらく彼は、
樺太
(
からふと
)
で難儀したことや、青森の
旅舎
(
やどや
)
で
煩
(
わずら
)
ったことを忘れた。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
舳
(
みよし
)
に
肌
(
はだ
)
ぬぎの
亂
(
みだ
)
れ
姿
(
すがた
)
、
歌妓
(
うたひめ
)
がさす
手
(
て
)
ひく
手
(
て
)
に、おくりの
絃
(
いと
)
の
流
(
なが
)
れつゝ、
花見船
(
はなみぶね
)
漕
(
こ
)
ぎつるゝ。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“歌妓”の意味
《名詞》
宴席などで歌を歌う芸妓。
(出典:Wiktionary)
歌
常用漢字
小2
部首:⽋
14画
妓
漢検準1級
部首:⼥
7画
“歌妓”で始まる語句
歌妓楽女