)” の例文
なにとなく薄淋うすさびしくなつたなみおもながめながら、むねかゞみくと、今度こんど航海かうかいはじめから、不運ふうんかみ我等われら跟尾つきまとつてつたやうだ。
食料くひものしがるなんちごふつくばりもねえもんぢやねえか、本當ほんたうばちつたかりだから、らだらかしちやかねえ、いやまつたくだよ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「それでは後がうるさい。何をいても町役人と、眞砂町まさごちやうの親分に知らせなきやなるまい。お前一と走り頼むぜ」
本来ほんらい好心すきごゝろ可加減いゝかげん慈悲じひぢやとか、なさけぢやとかいふにつけて、一やまかへりたかんべい、はてかつしやい。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いても、書かうと思ふたら、その舞台なりシーンなりを
小説新論 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
さうしてはしいたのちやうや身體からだこゝろよい暖氣だんきくははつたことをつた。少量せうりやうみづつい鐵瓶てつびんくのをかれまた凝然ぢつとしてつた。かれ先刻さつきからどうかするともとをさぐるやうにして煙草入たばこいれひざにした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)