挿絵さしゑ)” の例文
旧字:插繪
武内たけのうちつたのは、新著百種しんちよひやくしゆ挿絵さしゑたのみに行つたのがゑんで、ひど懇意こんいつてしまつたが、其始そのはじめより人物にれたので
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あゝ、薄命はくめいなあの恋人達はこんな気味きみのわるい湿地しつちまちに住んでゐたのか。見れば物語の挿絵さしゑに似た竹垣たけがきの家もある。垣根かきねの竹はれきつて根元ねもとは虫にはれて押せばたふれさうに思はれる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
本の挿絵さしゑに眺め
悲しき玩具 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
さうして挿絵さしゑ桂舟けいしう担当たんとうするなど、前々ぜん/\の紙上から見るとすこぶ異色いしよくを帯びてました、ゆえこれだいる、我楽多文庫がらくたぶんこ生命せいめいだいまたしばら絶滅ぜつめつしたのです
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
十六ページでしたか、定価ていかが三せん、小説の挿絵さしゑを二めん入れました、これよりさき四六ばん時代じだいいま一人ひとり画家ぐわかくはゝりました、横浜よこはま商館番頭しやうくわんばんとうゆめのやうつゝとふ名、実名じつめいわすれましたが
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)