悄乎しよんぼり)” の例文
つぎをんなは、こしからかげつち吸込すひこまれさうに、悄乎しよんぼりこしをなやしてしやがむ……びんのはづれへ、ひよろりとつゑさきけてあをい。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
て、行逢ゆきあつたものは、ひとならびにならんだ三にんづれで、どれも悄乎しよんぼりとした按摩あんまである。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
三社樣さんじやさま御神輿おみこしが、芳原よしはらわたつたときであつた。なかちやうで、ある引手茶屋ひきてぢやや女房にようばうの、ひさしくわづらつてたのが、まつり景氣けいきやつきて、ほのかうれしさうに、しかし悄乎しよんぼり店先みせさきたゝずんだ。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
麦稈帽むぎわらぼう鷲掴わしづかみに持添もちそへて、ひざまでの靴足袋くつたびに、革紐かはひもかたくかゞつて、赤靴あかぐつで、少々せう/\抜衣紋ぬきえもん背筋せすぢふくらまして——わかれとなればおたがひに、たふげ岐路えだみち悄乎しよんぼりつたのには——汽車きしやからこぼれて
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
悄乎しよんぼり其處そこはひると、のトタンに、カン/\カン。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
頃刻しばらく悄乎しよんぼりしてたつけ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)