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御神燈
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ごじんとう
ふりがな文庫
“
御神燈
(
ごじんとう
)” の例文
新字:
御神灯
(略)店は
二間間口
(
にけんまぐち
)
の二階造り、
軒
(
のき
)
には
御神燈
(
ごじんとう
)
さげて
盛
(
も
)
り
塩
(
しお
)
景気よく、
空壜
(
あきびん
)
か何か知らず
銘酒
(
めいしゅ
)
あまた棚の上にならべて
帳場
(
ちょうば
)
めきたる処も見ゆ。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
そこに紅梅の風情は無いが、姿見に映る、
江一格子
(
えいちごうし
)
の柳が
一本
(
ひともと
)
。湯上りの横櫛は薄暗い露地を月夜にして、お孝の名はいつも
御神燈
(
ごじんとう
)
に、緑
点滴
(
したた
)
るばかりであった。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ふいと
立
(
た
)
つて
家
(
うち
)
をば
御出
(
おで
)
あそばさるゝ、
行先
(
ゆくさき
)
は
何
(
いづ
)
れも
御神燈
(
ごじんとう
)
の
下
(
した
)
をくゞるか、
待合
(
まちあひ
)
の
小座敷
(
こざしき
)
、それをば
口惜
(
くちを
)
しがつて
私
(
わたし
)
は
恨
(
うら
)
みぬきましたけれど
眞
(
しん
)
の
處
(
ところ
)
を
言
(
い
)
へば、
私
(
わたし
)
の
御機嫌
(
ごきげん
)
の
取
(
と
)
りやうが
惡
(
わる
)
くて
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
これ色男がりたる
気障
(
きざ
)
な風なり。芸者が座敷より帰つて来る刻限を計り
御神燈
(
ごじんとう
)
の
火影
(
ほかげ
)
に
格子戸
(
こうしど
)
の外より声をかけ、
長火鉢
(
ながひばち
)
の向へ坐つて一杯やるを無上の楽しみとす。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
名物
(
めいぶつ
)
一つかげを
消
(
け
)
して二
度
(
ど
)
目
(
め
)
の
花
(
はな
)
は
紺屋
(
こうや
)
の
乙娘
(
おとむすめ
)
、
今
(
いま
)
千束町
(
せんぞくまち
)
に
新
(
しん
)
つた
屋
(
や
)
の
御神燈
(
ごじんとう
)
ほのめかして、
小吉
(
こきち
)
と
呼
(
よ
)
ばるゝ
公園
(
こうえん
)
の
尤物
(
まれもの
)
も
根生
(
ねを
)
ひは
同
(
おな
)
じ
此處
(
こゝ
)
の
土成
(
つちなり
)
し、あけくれの
噂
(
うはさ
)
にも
御出世
(
ごしゆつせ
)
といふは
女
(
をんな
)
に
限
(
かぎ
)
りて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
明治三十年の頃僕
麹町一番町
(
こうじまちいちばんちょう
)
の家に親の
脛
(
すね
)
をかじりゐたり。門を出でて坂を下れば富士見町の
妓家
(
ぎか
)
軒先に
御神燈
(
ごじんとう
)
をぶら下げたり。御神燈とは妓の名を書きたる
提灯
(
ちょうちん
)
をいふなり。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
二、三十年前の風流才子は南国風なあの石の柱と軒のアーチとが、その陰なる江戸
生粋
(
きっすい
)
の格子戸と
御神燈
(
ごじんとう
)
とに対して、如何なる不思議な新しい調和を作り出したかを必ず知っていた事であろう。
銀座界隈
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
神
常用漢字
小3
部首:⽰
9画
燈
部首:⽕
16画
“御神”で始まる語句
御神
御神輿
御神籤
御神楽
御神酒
御神灯
御神酒徳利
御神馬
御神水
御神前