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巳刻
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よつ
ふりがな文庫
“
巳刻
(
よつ
)” の例文
觀音樣にたどり着いたのは丁度
巳刻
(
よつ
)
(十時)頃、二人は
繪馬
(
ゑま
)
を眺めたり、
鳩
(
はと
)
に餌をやつたり、ざつと半刻ばかり待つて居ると——
銭形平次捕物控:138 第廿七吉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一行が市村座へついたのは
巳刻
(
よつ
)
(午前十時)すぎで、茶屋からすぐ桟敷へ通ると、
簾
(
みす
)
をおろして
無礼講
(
ぶれいこう
)
の酒宴がはじまった。
顎十郎捕物帳:11 御代参の乗物
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
と
夜
(
よ
)
の明けるに従っていよ/\安心いたしました。よう/\其の日の
巳刻
(
よつ
)
頃になりますと、嬉しや遥か
彼方
(
あなた
)
に当り
微
(
かす
)
かに一つの島が見えまする。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
寄
(
よせ
)
巳刻
(
よつ
)
の太鼓を相待處へ
對
(
つゐ
)
の
先箱
(
さきばこ
)
天鵞絨
(
びろうど
)
袋入
(
ふくろいり
)
の立傘等を持ち
緋網代
(
ひあじろ
)
の
乘物
(
のりもの
)
にて可睡齋城門へ
乘込
(
のりこみ
)
來るゆゑ門番人下座を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
四丁目の疊屋へ行つたのは
巳刻
(
よつ
)
少し過ぎ、朱房の源吉は引揚げましたが、幸ひ丈吉の死體は、
筵
(
むしろ
)
を掛けたまゝまだ其儘にしてありました。
銭形平次捕物控:030 くるひ咲
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
巳刻
(
よつ
)
半時分に参詣に来ましたのは高橋に居りまする梨売重助で、図らず小三郎に巡り逢い
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
敷
(
しき
)
て
進
(
まゐ
)
らせよと云ひければお梅は夫の
床
(
とこ
)
を
打敷
(
うちしき
)
臥戸
(
ふしど
)
に伴ひけるに傳吉も
安堵
(
あんど
)
せしにや枕に着くと其の儘に
眠
(
ねぶ
)
りけるが翌日の
巳刻
(
よつ
)
時分漸々
起出
(
おきいで
)
顏
(
かほ
)
を清め佛前へ向ひ
回向
(
ゑかう
)
し前夜の
櫛
(
くし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
神楽の笛の地へ長閑にツレて、なにさま、うっとりするような
巳刻
(
よつ
)
さがり。
顎十郎捕物帳:02 稲荷の使
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
未だ廻禮のある時分で、
巳刻
(
よつ
)
頃からボツボツ客が來ますが、本職の板前や女中が入つてゐるので、帳場の平次少しも驚きません。
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
朝の
巳刻
(
よつ
)
頃でございますが、向うから友之助が余程の重罪を犯したものと見えて、引廻しになってまいります様子、これは友之助の罪状が
定
(
きま
)
って、
小伝馬町
(
こでんまちょう
)
の牢屋の裏門を
立出
(
たちい
)
で
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
まだ廻礼のある時分で、
巳刻
(
よつ
)
(十時)頃からボツボツ客が来ますが、本職の板前や女中が入っているので、帳場の平次少しも驚きません。
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
只今なれば起るのが十時でげすな、
往時
(
まえ
)
は
巳刻
(
よつ
)
と云った時分に
稍
(
ようや
)
く眼を覚して
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「佐吉兄哥、——俺も解つた
心算
(
つもり
)
だが、どうも
腑
(
ふ
)
に落ちないことがある。一と晩よく考へて、明日の
巳刻
(
よつ
)
過ぎに、又此處で逢ふことにしようか」
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
観音様にたどり着いたのはちょうど
巳刻
(
よつ
)
(十時)頃、二人は絵馬を眺めたり、鳩に
餌
(
えさ
)
をやったり、ざっと半刻(一時間)ばかり待っていると——
銭形平次捕物控:138 第廿七吉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「——斯うだ親分、今日もいつもの通り、
巳刻
(
よつ
)
(十時)過ぎに小屋を開けたが、間もなく一パイさ、大した人氣だね」
銭形平次捕物控:016 人魚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「——こうだ親分、今日もいつもの通り、
巳刻
(
よつ
)
(十時)過ぎに小屋を開けたが、間もなく一パイさ、大した人気だね」
銭形平次捕物控:016 人魚の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
三人が六本木に着いたのは、
巳刻
(
よつ
)
(十時)少し過ぎ、檢屍は濟んでお北を擧げた金太は引返して來て、何やら家の内外を嗅ぎ廻して居る最中でした。
銭形平次捕物控:180 罠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
幾十人の
獄卒
(
ごくそつ
)
に
護
(
まも
)
られ、罪状を書いた高札を掲げて、江戸中
目貫
(
めぬき
)
の場所を引廻しの上、鈴ヶ森の処刑場に着いたのは、
巳刻
(
よつ
)
半(十一時)少し過ぎでした。
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
四丁目の畳屋へ行ったのは、
巳刻
(
よつ
)
(十時)少し過ぎ、朱房の源吉は引揚げましたが、幸い丈吉の死体は、
筵
(
むしろ
)
を掛けたまま、まだそのままにしてありました。
銭形平次捕物控:030 くるい咲き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
巳刻
(
よつ
)
(十時)時分で——何時もそんなに早く小屋へは參りませんが、今日は新しい仕掛物の
稽古
(
けいこ
)
があるんだと和吉さんが問はず語りに言つて居りました」
銭形平次捕物控:171 偽八五郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「佐吉
兄哥
(
あにき
)
、——俺も解った
心算
(
つもり
)
だが、どうも
腑
(
ふ
)
に落ちないことがある。一と晩よく考えて、明日の
巳刻
(
よつ
)
(十時)過ぎに、またここで逢うことにしようか」
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
出かけて行ったのは、もう
巳刻
(
よつ
)
(午前十時)近い頃、新三郎は奉行所へも行かず、余程の大事件と見えて、八丁堀の役宅に、平次の来るのを待っておりました。
銭形平次捕物控:019 永楽銭の謎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
寮へ着いたのは、彼れこれ
巳刻
(
よつ
)
(十時)、まだ何も彼もその儘ですが、物好き半分、近所の衆や店から驅け付けた人達で、家の中は押し返しもならぬ有樣です。
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
寮へ着いたのは、かれこれ
巳刻
(
よつ
)
(十時)、まだ何もかもそのままですが、物好き半分、近所の衆や店から駆け付けた人達で、家の中は押し返しもならぬ有様です。
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その日の
巳刻
(
よつ
)
(十時)前、松五郎を番所へ預けてホッとしたところへ、平次と八五郎が訪ねて来ました。
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「紅屋の居候のやうな支配人のやうな
彌惣
(
やそう
)
といふ男が、昨夜土藏の中で變死したさうだよ。檢屍は今日の
巳刻
(
よつ
)
(十時)今から行つたら間に合はないことはあるまい」
銭形平次捕物控:127 彌惣の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
溜屋の寮へ着いたのは、かれこれ
巳刻
(
よつ
)
半(十一時)——やがて
午刻
(
ひる
)
近い刻限で、塀の下、
藪
(
やぶ
)
の蔭などに、
昨夜
(
ゆうべ
)
の名残の雪を、ほんの申訳ほど残している有様でした。
銭形平次捕物控:061 雪の足跡
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
翌
(
あく
)
る日、平次と八五郎と佐吉が、竹町の春日家に顔を揃えたのは、
巳刻
(
よつ
)
半(十一時)少し過ぎでした。
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
薄陽の漏れる正月のある日、
巳刻
(
よつ
)
(十時)前の街並は、妙に静まり返って薄寒くさえ感じさせます。
銭形平次捕物控:213 一と目千両
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
薄陽の漏れる正月のある日、
巳刻
(
よつ
)
(十時)前の街並は、妙に靜まり返つて薄寒くさへ感じさせます。
銭形平次捕物控:213 一と目千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
巳刻
(
よつ
)
(十時)を少し廻ると、
主人
(
あるじ
)
の巴屋三右衛門は番頭と鳶頭を従えて、見廻りにやって来ました。
銭形平次捕物控:029 江戸阿呆宮
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
まだ
巳刻
(
よつ
)
(十時)前、騷ぎの後で、さすがに酒を買ひに來る者もありませんが、それにしても、店はシーンとして、妙な壓迫感さへあるのは、何んとしたことでせう。
銭形平次捕物控:331 花嫁の幻想
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「紅屋の居候のような支配人のような
弥惣
(
やそう
)
という男が、ゆうべ土蔵の中で変死したそうだよ。
検屍
(
けんし
)
は今日の
巳刻
(
よつ
)
(十時)、今から行ったら間に合わないことはあるまい」
銭形平次捕物控:127 弥惣の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
深川の熊井町に着いたのはもう
巳刻
(
よつ
)
(十時)過ぎ、大川沿いに建った廻船間屋の板倉屋を覗くと
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
深川の熊井町に着いたのはもう
巳刻
(
よつ
)
(十時)過ぎ、大川沿ひに建つた廻船問屋の板倉屋を覗くと
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その日の
巳刻
(
よつ
)
前、松五郎を番所へ預けてホツとしたところへ、平次と八五郎が訪ねて來ました。
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「まだ
巳刻
(
よつ
)
前だよ、良い兄さんが
髷節
(
まげぶし
)
に
埃
(
ほこ
)
りを附けて歩く時刻ぢやないよ。それに氣組が大變ぢやないか。叔母さんとこの
味噌汁
(
みそしる
)
や
煮豆
(
にまめ
)
ぢや、そんな
彈
(
はづ
)
みがつくわけはねえ」
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
明日、早立ちで、
辰刻
(
いつつ
)
(八時)か——遅くも
巳刻
(
よつ
)
(十時)にはこの御屋敷へ御還りになろう。
銭形平次捕物控:035 傀儡名臣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「まだ
巳刻
(
よつ
)
(十時)前だよ、良い兄さんが
髷節
(
まげぶし
)
に
埃
(
ほこり
)
を付けて歩く時刻じゃないよ。それに気組みが大変じゃないか。叔母さんとこの味噌汁や煮豆じゃ、そんな弾みがつくわけはねえ」
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
錢形平次と八五郎が向島へ着いたのは、もう
巳刻
(
よつ
)
(十時)を大分廻つた頃でした。
銭形平次捕物控:209 浮世絵の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「默らないか。本所で
巳刻
(
よつ
)
前に受取つた金を、わざ/\花時の向島へ持込んで、巾着切に取られる奴があるものか、——その上お
店
(
たな
)
へ歸つたのは、薄暗くなつてからだつて言ふぢやないか」
銭形平次捕物控:075 巾着切の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
明日、早立ちで、
辰刻
(
いつゝ
)
か——遲くも
巳刻
(
よつ
)
には此御屋敷へ御還りにならう。御留守を預つた石田清左衞門は、御墨附と短刀が紛失しましたとは申上げられない、腹を切る氣になつたのは其爲だ
銭形平次捕物控:035 傀儡名臣
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お早うぢやないぜ、八。
先刻
(
さつき
)
鳴つたのは上野の
巳刻
(
よつ
)
(十時)ぢやないか」
銭形平次捕物控:239 群盗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
相生
(
あひおひ
)
町のお
華客
(
とくい
)
で、三百八十兩、小判で受取つたのは
巳刻
(
よつ
)
少しまへでした。
銭形平次捕物控:075 巾着切の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
相生町
(
あいおいちょう
)
のお
華客
(
とくい
)
で、三百八十両、小判で受取ったのは
巳刻
(
よつ
)
少しまえでした。
銭形平次捕物控:075 巾着切りの娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それでも大急ぎで支度をして、二人が立ち出でたのは朝の
巳刻
(
よつ
)
(十時)過ぎ。言葉少なに、平次が案内したのは、海雲寺の境内、その日
正午
(
うま
)
の
刻
(
こく
)
に富突きを興行しようという、物凄い場所でした。
銭形平次捕物控:018 富籤政談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
翌る日
巳刻
(
よつ
)
(十時)少し前、安倍丹之丞は谷中の屋敷に歸りました。
銭形平次捕物控:035 傀儡名臣
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
翌
(
あく
)
る日
巳刻
(
よつ
)
少し前、安倍丹之丞は谷中の屋敷に帰りました。
銭形平次捕物控:035 傀儡名臣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
黙らないか。本所で
巳刻
(
よつ
)
(午前十時)前に受取った金を
銭形平次捕物控:075 巾着切りの娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
巳刻
(
よつ
)
(十時)から
午刻
(
こゝのつ
)
(十二時)の間で」
銭形平次捕物控:138 第廿七吉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
巳
漢検準1級
部首:⼰
3画
刻
常用漢字
小6
部首:⼑
8画
“巳刻”で始まる語句
巳刻半
巳刻迄
巳刻過