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めしうど
ふりがな文庫
“
囚人
(
めしうど
)” の例文
警護の者は
囚人
(
めしうど
)
を神聖裁判所の古い建物内にある、陰気で狭苦しい丸天井の牢屋へ引きたてて来ると、その中へ監禁してしまった。
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
牢は大きく、
囚人
(
めしうど
)
は
多勢
(
おおぜい
)
でした。むやみに牢をひらいて、兇悪な
曲者
(
くせもの
)
を町にはなっては、世の人のめいわくが思いやられます。
幻術天魔太郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
も勤れば決斷には如才有まじ
夫
(
それ
)
人
(
ひと
)
の命の重き事は申さずとも承知ならん然ばよく/\吟味に念を
入
(
いれ
)
囚人
(
めしうど
)
九助が罪を
訊糺
(
とひたゞ
)
し罪に
伏
(
ふく
)
せざる中は
是
(
これ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
この
囚人
(
めしうど
)
はおよそ十人ばかりであろう。そのあとから二、三十人の男が
片袒
(
かたはだ
)
ぬぎで長い鉄の
笞
(
むち
)
をふるって追い立てて来た。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
どんな
邪
(
よこし
)
まな魔力を以つてしても、その聖者が自分の僧房をとざしたその同じ鍵でひらかぬかぎり、この中から
囚人
(
めしうど
)
を外へ出すことは出来ぬのぢや。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:03 怖ろしき復讐
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
▼ もっと見る
神尾主膳が何故に机竜之助をここへ置いたかということは、まだ疑問でありましたけれど、ここへ置かれた机竜之助は、
囚人
(
めしうど
)
でも監禁の
相
(
すがた
)
でもありません。
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
往
(
い
)
んで
欲
(
ほ
)
しいとは
思
(
おも
)
へども、
小鳥
(
ことり
)
の
脚
(
あし
)
に、
氣儘少女
(
きまゝむすめ
)
が、
囚人
(
めしうど
)
の
鎖
(
くさり
)
のやうに
絲
(
いと
)
を
附
(
つ
)
けて、ちょと
放
(
はな
)
しては
引戻
(
ひきもど
)
し、
又
(
また
)
飛
(
と
)
ばしては
引戻
(
ひきもど
)
すがやうに、お
前
(
まへ
)
を
往
(
い
)
なしたうもあるが、
惜
(
を
)
しうもある。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
まれに真剣を手にしても、斬るのは藁人形かせいぜい
囚人
(
めしうど
)
の
生
(
い
)
き
胴
(
どう
)
が関の山。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
婦人の外出に付き家事の都合を夫に相談するは当然なれども、婦人の身にも戸外の用事あり、其用事に差掛りても夫の許を得ざれば外出は叶わずと云うか、一家の主婦は監獄の
囚人
(
めしうど
)
に異ならず。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「生きの身をくだきて
矯
(
た
)
めよ
囚人
(
めしうど
)
の心おのづとさめて来たらむ」
睡蓮
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
鳩よ鳩よをかしからずや
囚人
(
めしうど
)
の「
三八七
(
さんはちしち
)
」が涙ながせる
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
(さても誉れの
囚人
(
めしうど
)
や)
『二十五絃』を読む
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
平次と八五郎を迎へた番頭の仲左衞門は、
土壇場
(
どたんば
)
に引据ゑられた
囚人
(
めしうど
)
のやうに、引
歪
(
ゆが
)
んだ顏をして居ります。
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
扨も文藏夫婦並に
下男
(
げなん
)
吉平は
翌朝
(
よくてう
)
大勢村の者を差添御代官簑笠之助殿御役宅へ
召連
(
めしつれ
)
罷
(
まか
)
り出昨夜御預の
囚人
(
めしうど
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と彼は片時も
囚人
(
めしうど
)
から眼を離そうとしないで、考えこむような風に、こう言い足したのだ
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
このまま
囚人
(
めしうど
)
を君に頼みますぞ、これからいったん
追波
(
おっぱ
)
の本流へ出て、
鹿又
(
ししまた
)
から北上の本流を石巻まで舟でやってくれ給え、舟は本流へ出るまでは、今のあれでよろしい、それからは
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
願ひ上ますと
慇懃
(
いんぎん
)
に申ければ下役人
點頭
(
うなづき
)
否
(
いや
)
夫は案じるな
囚人
(
めしうど
)
は大切に致さねば
成
(
なら
)
ぬことは
上
(
かみ
)
からも
再應
(
さいおう
)
御
觸
(
ふれ
)
の有儀なり併し今
遇
(
あは
)
せた事は他へ云まいぞと
徐々
(
そろ/\
)
九助を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
囚人
(
めしうど
)
をさらわないともかぎらないと思ったか、はだか馬をとりかこんだ警戒はおそろしく厳重で、町まちの野次馬も、うっかりそばへはよりつけそうもありません。
幻術天魔太郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
六尺棒で押し
隔
(
へだ
)
てられて、竹矢來の外につまみ出されると、改めて
囚人
(
めしうど
)
小三郎を馬からおろし、役人がもう一度罪状を讀み聽かせた上、目隱しをして
磔柱
(
はりつけばしら
)
に掛けるのです。
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
囚人
(
めしうど
)
小三郎を乘せた馬が、竹矢衆の中へ入らうと言ふ時でした。一挺の町駕籠が、役人の油斷を見すまして、ツ、ツ、ツと、裸馬の前——ピタリと竹矢來の入口を
塞
(
ふさ
)
いだのです。
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
囚人
(
めしうど
)
小三郎を乗せた馬が、竹矢来の中へ入ろうという時でした。一梃の
町駕籠
(
まちかご
)
が、役人の油断を見すまして、ツ、ツ、ツと、裸馬の前——ピタリと竹矢来の入口を
塞
(
ふさ
)
いだのです。
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
囚人
(
めしうど
)
風呂で構やしません、
灰洗
(
あくあら
)
ひにする積りやゴシゴシやつて頂きたいんで
銭形平次捕物控:013 美女を洗ひ出す
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“囚人”の意味
《名詞》
囚人(しゅうじん)
牢屋に捕らわれている人。
刑務所・拘置所などに収容されている人。
(出典:Wiktionary)
“囚人”の解説
囚人(しゅうじん)とは、主として受刑者、被疑者、被告人など、刑事施設に収容されている者を指す俗称である。かつては刑法第97条で「既決、未決ノ囚人」という語が用いられていたが、1995年(平成7年)の「刑法の一部を改正する法律」により、「囚人」の語は廃止された。
(出典:Wikipedia)
囚
常用漢字
中学
部首:⼞
5画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“囚人”で始まる語句
囚人輿
囚人席
囚人車
囚人僧
囚人溜
囚人駕
囚人馬車
囚人自動車