トップ
>
喝采
>
かつさい
ふりがな文庫
“
喝采
(
かつさい
)” の例文
ほど無く私は幾らかの
喝采
(
かつさい
)
の声に慢心を起した。そして
何時
(
いつ
)
しか私は、
独
(
ひと
)
りぼつちであらうとする誓約を忘れてしまつたのであらうか。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
さうだと分ると、
喝采
(
かつさい
)
はなほはげしくなりました。舞台の上で子豚の鳴き声をまねるなんて、これまで話に聞いたことさへありません。
エミリアンの旅
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
此の
仕掛花火
(
しかけはなび
)
は唯が製造したか知らぬが、蓋し興世玄明の
輩
(
やから
)
だらう。理屈は
兎
(
と
)
もあれ景気の好い面白い花火が
揚
(
あが
)
れば群衆は
喝采
(
かつさい
)
するものである。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
江戸つ子の拍手
喝采
(
かつさい
)
を聞く毎に
躍起
(
やくき
)
となりましたが、『千里の虎』の超人的な腕と脚と、目と耳と、それにも優してよく働く智惠には、どうすることも出來ません。
銭形平次捕物控:042 庚申横町
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
芝居を見るものゝ
喝采
(
かつさい
)
する要求点とか言ふものに芸術家の心は一致しないやうな処がある。
社会劇と印象派
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
▼ もっと見る
主人 菊池氏は今度
大向
(
おほむか
)
うからやんやと
喝采
(
かつさい
)
される為には
譃
(
うそ
)
が必要だと云ふことを痛感したと云つてゐるだらう。あれは余り信用出来ないね。恐らくはちよつと感じた位だね。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
若し長い脚の美女たちが、白い雷神の面をば丁度越後獅子のするやうに額のところに冠つて、巴里のムーランルージユあたりの舞台で一斉にレヴユーをやつたら
喝采
(
かつさい
)
を博すだらう。
雷談義
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
乃
(
そこ
)
で一
疋
(
ぴき
)
の
豚
(
ぶた
)
が
何
(
なん
)
とか
云
(
い
)
つて
喝采
(
かつさい
)
しましたが、
直
(
たゞ
)
ちに
廷丁
(
てい/\
)
のために
制止
(
とめ
)
られました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
喝采
(
かつさい
)
湧
(
わ
)
くが如くにして階上左側の妨害を
埋没
(
まいぼつ
)
する
刹那
(
せつな
)
、警視は起てり「弁士、中止」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
一日
(
ついたち
)
と十五日には職工の休み日なので
毎
(
いつ
)
も満員であつたがその三階まで充満した見物の
喝采
(
かつさい
)
が、背景の後ろにゐる彼の耳まで達する時、彼は思はず
微笑
(
ほゝゑ
)
んで
四囲
(
あたり
)
を見廻すのが常であつた。
手品師
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
大衆は勿論
喝采
(
かつさい
)
した。が、いよいよ負けたと判ると、なんだいといふ顔をした。
聴雨
(新字旧仮名)
/
織田作之助
(著)
喝采
(
かつさい
)
して、おもしろがつて、をかしがつて、
散々
(
さんざ
)
慰
(
なぐさ
)
むで、そら
菓子
(
くわし
)
をやるワ、
蜜柑
(
みかん
)
を
投
(
な
)
げろ、
餅
(
もち
)
をたべさすワツて、
皆
(
みんな
)
でどつさり
猿
(
さる
)
に
御馳走
(
ごちさう
)
をして、
暗
(
くら
)
くなるとどや/\いつちまつたんだ。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
吾
(
われ
)
ながら
見事
(
みごと
)
に
思
(
おも
)
はるゝばかり、
暫時
(
しばし
)
喝采
(
かつさい
)
の
聲
(
こゑ
)
は
止
(
や
)
まなかつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
が
誰
(
だれ
)
も
喝采
(
かつさい
)
してくれません。エミリアンはなほ子豚の耳をひつぱりました。子豚は鳴きました。が
誰
(
だれ
)
も
喝采
(
かつさい
)
してくれません。
エミリアンの旅
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
清浄無垢
(
せいじやうむく
)
なる少女の節操の
揉躙
(
じうりん
)
せらるゝのを
却
(
かへつ
)
て
喝采
(
かつさい
)
歓喜する社会は果して成立の理由があるかと憤慨して、彼は実に泣きました、丸井さん、日本では
切
(
しき
)
りに虚無党を悪口致しますが
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
と後で
喝采
(
かつさい
)
した。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
大ぜいの見物人は、もう
喝采
(
かつさい
)
することも忘れて、酔つたやうになつてゐました。それからふと思ひ出したやうに、ばら/\と四方から金をはふり始めました。
シャボン玉
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
エミリアンがバイオリンをひきやめ、リスを籠に入れ、子豚をひきとめても、まだ笑ひ声や
喝采
(
かつさい
)
はやみませんでした。子豚の鳴き声をまねた道化者も、降参してしまひました。
エミリアンの旅
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
四方から
雷
(
らい
)
のやうな拍手
喝采
(
かつさい
)
が起りました。
シャボン玉
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
喝
常用漢字
中学
部首:⼝
11画
采
常用漢字
中学
部首:⾤
8画
“喝采”で始まる語句
喝采組
喝采賛嘆
喝采鼓舞