トップ
>
取捨
>
しゅしゃ
ふりがな文庫
“
取捨
(
しゅしゃ
)” の例文
浄瑠璃の作者もその
取捨
(
しゅしゃ
)
に苦しんだが、豊竹座ではお園六三郎と、かしくと、十右衛門と、その三つの事件を一つに組み合わせて
心中浪華の春雨
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
理詰
(
りづめ
)
で判断はできるが、自分はだいたいの
見地
(
けんち
)
よりこの問題を見る力なく、
取捨
(
しゅしゃ
)
去就
(
きょしゅう
)
に迷うゆえ、いわゆる先輩の判断を
乞
(
こ
)
うというならば
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「で——実は、諸所からも、家がらに過ぎた縁談なども持ちこまれ、親としても、
取捨
(
しゅしゃ
)
に迷うておるわけでござるが」
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これは現代の若き女性気質の
描写
(
びょうしゃ
)
であり、
諷刺
(
ふうし
)
であり、
概観
(
がいかん
)
であり、逆説である。長所もあれば短所もある。読む人その心して
取捨
(
しゅしゃ
)
よろしきに従い
給
(
たま
)
え。
現代若き女性気質集
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
過般、榎本文部大臣が地方官に向って徳育の事を語り、大臣は儒教主義をとる者にして、いずれ近日儒教の要を
取捨
(
しゅしゃ
)
して、学生のために一書を編纂せしむべしとのことなり。
読倫理教科書
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
彼女
(
あれ
)
の
諾否
(
いなや
)
が
肝腎
(
かんじん
)
、
吾等
(
われら
)
の
意志
(
こゝろ
)
は
添物
(
そへもの
)
、
女
(
むすめ
)
が
諾
(
うけひ
)
く
上
(
うへ
)
は
吾等
(
われら
)
の
承諾
(
しょうだく
)
は
其
(
その
)
取捨
(
しゅしゃ
)
の
外
(
ほか
)
には
出
(
で
)
ませぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
人民
(
じんみん
)
からはさまざまの
祈願
(
きがん
)
が
出
(
で
)
るであろうが、その
正邪
(
せいじゃ
)
善悪
(
ぜんあく
)
は
別
(
べつ
)
として、
土地
(
とち
)
の
守護神
(
しゅごじん
)
となった
上
(
うえ
)
は一
応
(
おう
)
丁寧
(
ていねい
)
に
祈願
(
きがん
)
の
全部
(
ぜんぶ
)
を
聴
(
き
)
いてやらねばならぬ。
取捨
(
しゅしゃ
)
は
其上
(
そのうえ
)
の
事
(
こと
)
である。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
文明の趨勢と教化の
均霑
(
きんてん
)
とより
来
(
きた
)
る集合団体の努力を無視して、全部に与うべきはずの報酬を、
強
(
し
)
いて個人の
頭上
(
ずじょう
)
に落さんとするは、殆んど悪意ある
取捨
(
しゅしゃ
)
と一般の行為だからである。
文芸委員は何をするか
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
前者の透明な堅実味、後者の豊かな情愛とは、好み好みによって
取捨
(
しゅしゃ
)
が定まるがどちらも良いものであるに相違なく、ただ吹込みの新しいコルトーの方に
強味
(
つよみ
)
のあることは疑いもない。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
もし
然
(
しか
)
らばそんなに原書の違ったものがあるのか知らん、あるいはまた訳された方々がその土地の人情等に応じて
幾分
(
いくぶん
)
か
取捨
(
しゅしゃ
)
を加えたような点もありその意味を違えたのもあるか知らん。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「それは余り重きを置かないで適宜に
取捨
(
しゅしゃ
)
して呉れ給え。宜しく頼むぜ」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
それを
取捨
(
しゅしゃ
)
し、
選択
(
せんたく
)
し、総合して行くのでなければならない。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
「ともかくも三人送り込んで、係りの者に
取捨
(
しゅしゃ
)
させたがいい」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
種々な思慮のひらめきの
取捨
(
しゅしゃ
)
によって、一日の生活が組立てられてゆき、生涯の人生が、織りなされてゆく。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
で、
材料
(
ざいりょう
)
の
取捨
(
しゅしゃ
)
選択
(
せんたく
)
の
責
(
せめ
)
は
当然
(
とうぜん
)
私
(
わたくし
)
が
引受
(
ひきう
)
けなければなりませんが、しかし
通信
(
つうしん
)
の
内容
(
ないよう
)
は
全然
(
ぜんぜん
)
原文
(
げんぶん
)
のままで、
私意
(
しい
)
を
加
(
くわ
)
へて
歪曲
(
わいきょく
)
せしめたような
個所
(
かしょ
)
はただの一
箇所
(
かしょ
)
もありません。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
取捨
(
しゅしゃ
)
は講演者の自由に任せたのである。
中国怪奇小説集:02 開会の辞
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“取捨”の意味
《名詞》
取り上げることと捨てること。選り分けること。
(出典:Wiktionary)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
捨
常用漢字
小6
部首:⼿
11画
“取捨”で始まる語句
取捨分別
取捨按排
取捨選択