出遊いであそ)” の例文
あゝなに御存ごぞんじなしにのやうによろこんでお出遊いであそばすものを、かほさげて離縁状りゑんじようもらふてくだされとはれたものか、かられるは必定ひつぢよう
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なんでも耶路撒冷イエルサレムとほところだ、さうしてしゆきみは、われわれのごとくそばにお出遊いであそばすのだ。みんな耶路撒冷イエルサレムまでかれまい。耶路撒冷イエルサレムみんなのとこへるだらう。丁度ちやうど自分じぶんにもるやうに。
わたしやおまへのやうなおつと來いならばこといけれど、不斷ふだんつゝしんでお出遊いであそばすだけにしみることふかからう
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
されどもれぞのあともなく、たゞうか/\とものおもふらしく或時あるときはしみ/″\といて、お前樣まへさまいつまでれだけの月給げつきうつてお出遊いであそばすおこゝろぞ、おむかやしき旦那だんなさまは
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あり/\かくしてお出遊いであそばすのはえすいてりますし、さあわたしこゝろはたまりません、ひとつをうたがすととう二十にじふうたがはしくなつて、朝夕旦暮あけくれ/\あれまたあんなうそおもふやうになり
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そのやうにあふくださりましてもわたしにはお返事へんじいたしやうが御座ござりませぬとづるに、なにをとはゝかほせば、あ、植村うゑむらさん、植村うゑむらさん、何處どこへお出遊いであそばすのと岸破がばきて
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)