入院にゅういん)” の例文
で、わずか一時間ばかりで町へはいると、林太郎のおかあさんが入院にゅういんしている病院へ、息せききってはいっていきました。
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
「お医者いしゃさんに注射ちゅうしゃしてもらったけれど、いたみがとれなければ、入院にゅういんして手術しゅじゅつするんだって、こまってしまったよ。」と、正吉しょうきちちからなくいうと
空にわく金色の雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
とある大字のわきに小さく「病畜びょうちく入院にゅういんもとめにおうそうろう」と書いてある。板の新しいだけ、なおさらやすっぽく、尾羽おはらした、糟谷かすやの心のすさみがありありとまれる。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
あたらしいひとかおは六号室ごうしつではえてぬ。院長いんちょうアンドレイ、エヒミチはあらた瘋癲患者ふうてんかんじゃはもうくより入院にゅういんせしめぬから。またたれとてこんな瘋癲者ふうてんしやへや参観さんかんものいから。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
もう、なが入院にゅういんしているので、少年しょうねんはやせて、としよりもおさなえるので、かのじょには、いじらしかったのでした。
だまされた娘とちょうの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
統計年度とうけいねんどにおいて、一万二千にん患者かんじゃけたとすれば、すなわち一万二千にんあざむかれたのである。おも患者かんじゃ病院びょういん入院にゅういんさせて、それを学問がくもん規則きそくしたがって治療ちりょうすることは出来できぬ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「そんなお方、うちには入院にゅういんしていないわ。」
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
ここは、病院びょういんの一しつでありました。そこには、五つになるおとこが、ろっこつカリエスにて、もうながらく入院にゅういんしていました。その看護かんごには、しんのおかあさんが、あたりました。
雲と子守歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
獣医じゅういのもとへいってみますと、ほかにもたくさんの、病気びようきいぬねこ入院にゅういんしていました。ほかの病気びょうきいぬは、おりなかから、くびをかしげて、あらたにきた患者かんじゃをながめていました。
おじいさんの家 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おくれなので、注射ちゅうしゃがきかなければ、手術しゅじゅつをするのですな。そうすると、二、三にち入院にゅういんしなければなりません。」と、医者いしゃはすこしのおもいやりすらなく、ひややかにこたえました。
空にわく金色の雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)