“令史(れいし)” の例文
令史(れいし)間(ま)の拔(ぬ)けた事(こと)夥(おびたゞ)し。呆(あき)れて夜(よ)を明(あか)すに、山(やま)深(ふか)うして人(ひと)を見(み)ず。道(みち)を尋(たづ)ぬれば家(いへ)を去(さ)ること正(まさ)に八百里程(はつぴやくりてい)。三十日(さんじふにち)を經(へ)て辛(から)うじて歸(かへ)る。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
間もなく、衣冠の囚獄吏が、令史(れいし)、府生(ふしょう)、獄丁(ごくてい)などの下役をしたがえて、外にたたずみ
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
令史(れいし)の家(いへ)に駿馬(しゆんめ)あり。無類(むるゐ)の逸物(いちもつ)なり。恆(つね)に愛矜(あいきん)して芻秣(まぐさ)を倍(ま)し、頻(しきり)に豆(まめ)を食(は)ましむれども、日(ひ)に日(ひ)に痩(やせ)疲(つか)れて骨立(こつりつ)甚(はなは)だし。擧家(きよか)これを怪(あやし)みぬ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
寧(むし)ろ死(し)せざるを怪(あやし)むのみと。令史(れいし)驚(おどろ)いて言(い)ふやう、我(わ)が此(こ)の馬(うま)はじめより厩(うまや)を出(いだ)さず祕藏(ひざう)せり。又(また)家(いへ)に騎(の)るべきものなし。何(なん)ぞ千里(せんり)を行(ゆ)くと云(い)ふや。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)