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人指指
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ひとさしゆび
ふりがな文庫
“
人指指
(
ひとさしゆび
)” の例文
そしてそのかなり調子のなだらかな言葉を自分の髪の中に編み込む様に耳を被うてふくれた髪を
人指指
(
ひとさしゆび
)
と拇指の間で揉んで居た。
蛋白石
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「さあ、もう
御膳
(
おぜん
)
を下げたら好かろう」と細君を
促
(
うな
)
がして、
先刻
(
さっき
)
の
達磨
(
だるま
)
をまた畳の上から取って、
人指指
(
ひとさしゆび
)
の先へ
載
(
の
)
せながら
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
冷
(
つめた
)
い
風
(
かぜ
)
が
冷
(
ひや
)
りと
来
(
く
)
ると、
左
(
ひだり
)
の
腕
(
うで
)
がびくりと
動
(
うご
)
く、と
引立
(
ひつた
)
てたやうに、ぐいと
上
(
あが
)
つて、
人指指
(
ひとさしゆび
)
がぶる/″\と
振
(
ふる
)
ふとな、
何
(
なに
)
かゞ
口
(
くち
)
を
利
(
き
)
くと
同
(
おな
)
じに、
其
(
そ
)
の
心
(
こゝろ
)
が
耳
(
みゝ
)
に
通
(
つう
)
じた。……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「さあ、もう
御膳
(
おぜん
)
を
下
(
さ
)
げたら
好
(
よ
)
からう」と
細君
(
さいくん
)
を
促
(
うな
)
がして、
先刻
(
さつき
)
の
達磨
(
だるま
)
を
又
(
また
)
疊
(
たゝみ
)
の
上
(
うへ
)
から
取
(
と
)
つて、
人指指
(
ひとさしゆび
)
の
先
(
さき
)
へ
載
(
の
)
せながら
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
衝
(
つ
)
と、
天守
(
てんしゆ
)
の
棟
(
むね
)
を
切
(
き
)
つて、
人指指
(
ひとさしゆび
)
を
空
(
そら
)
に
延
(
の
)
ばすと、
雪枝
(
ゆきえ
)
は
蒼
(
あを
)
く
成
(
な
)
つて、ばつたり
膝支
(
ひざつ
)
く。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
其時蟻はもう死んでゐた。代助は
人指指
(
ひとさしゆび
)
の
先
(
さき
)
に
着
(
つ
)
いた黒いものを、
親指
(
おやゆび
)
の
爪
(
つめ
)
で
向
(
むかふ
)
へ
弾
(
はぢ
)
いた。さうして
起
(
お
)
き
上
(
あ
)
がつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
自分の指からじかに
餌
(
え
)
を食うなどと云う事は無論なかった。折々
機嫌
(
きげん
)
のいい時は
麺麭
(
パン
)
の
粉
(
こ
)
などを
人指指
(
ひとさしゆび
)
の先へつけて竹の間からちょっと出して見る事があるが文鳥はけっして近づかない。
文鳥
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「僕とまるで反対だね。——姉さん、このフライは何だい。え?
鮭
(
さけ
)
か。ここん
所
(
とこ
)
へ君、このオレンジの露をかけて見たまえ」と青年は
人指指
(
ひとさしゆび
)
と親指の間からちゅうと黄色い汁を鮭の
衣
(
ころも
)
の上へ落す。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
前に客待の
御者
(
ぎょしゃ
)
が一人いる。
御者台
(
ぎょしゃだい
)
から、この有様を眺めていたと見えて、自分が帽子から手を離して、姿勢を正すや否や、
人指指
(
ひとさしゆび
)
を
竪
(
たて
)
に立てた。乗らないかと云う
符徴
(
ふちょう
)
である。自分は乗らなかった。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼女は
人指指
(
ひとさしゆび
)
を自分の鼻の先へ持って行った。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
指
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
指
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
“人指”で始まる語句
人指