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二重瞼
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ふたへまぶた
ふりがな文庫
“
二重瞼
(
ふたへまぶた
)” の例文
女は
黙
(
だま
)
つてゐる。やがて
河
(
かは
)
の流れから、眼を
上
(
あ
)
げて、三四郎を見た。
二重瞼
(
ふたへまぶた
)
にはつきりと
張
(
は
)
りがあつた。三四郎は其眼付で半ば安心した。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
臘
(
らふ
)
に
白粉
(
おしろい
)
した、
殆
(
ほとん
)
ど
血
(
ち
)
の
色
(
いろ
)
のない
顔
(
かほ
)
を
真向
(
まむき
)
に、ぱつちりとした
二重瞼
(
ふたへまぶた
)
の
黒目勝
(
くろめがち
)
なのを
一杯
(
いつぱい
)
に
睜
(
みひら
)
いて、
瞬
(
またゝき
)
もしないまで。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ト
属
(
つ
)
いて
来
(
き
)
ましたる
子供
(
こぞう
)
が、
五歳
(
いつゝ
)
か
六歳位
(
むツつぐらゐ
)
で
色白
(
いろじろ
)
の、
二重瞼
(
ふたへまぶた
)
の
可愛
(
かあい
)
らしい子でございまするが、
生来
(
はら
)
からの
乞食
(
こじき
)
でもありますまいが、世の中の
開明
(
かいめい
)
に
伴
(
つ
)
れて、
前
(
ぜん
)
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
美禰子は
二重瞼
(
ふたへまぶた
)
を
細
(
ほそ
)
くして高い所を
眺
(
なが
)
めてゐた。それから、その
細
(
ほそ
)
くなつた儘の
眼
(
め
)
を
静
(
しづ
)
かに三四郎の方に向けた。さうして
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
氣
(
き
)
の
寄
(
よ
)
る
時
(
とき
)
は、
妙
(
めう
)
なもので……
又
(
また
)
此處
(
こゝ
)
へ
女
(
をんな
)
一連
(
ひとつれ
)
、これは
丸顏
(
まるがほ
)
の
目
(
め
)
のぱつちりした、
二重瞼
(
ふたへまぶた
)
の
愛嬌
(
あいけう
)
づいた、
高島田
(
たかしまだ
)
で、あらい
棒縞
(
ぼうじま
)
の
銘仙
(
めいせん
)
の
羽織
(
はおり
)
、
藍
(
あゐ
)
の
勝
(
か
)
つた。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
三千代
(
みちよ
)
は
美
(
うつ
)
くしい
線
(
せん
)
を奇麗に重ねた
鮮
(
あざや
)
かな
二重瞼
(
ふたへまぶた
)
を持つてゐる。
眼
(
め
)
の恰好は細長い方であるが、
瞳
(
ひとみ
)
を据ゑて
凝
(
じつ
)
と物を見るときに、それが何かの具合で大変大きく見える。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
女は
瞳
(
ひとみ
)
を
定
(
さだ
)
めて、三四郎を見た。三四郎は其
瞳
(
ひとみ
)
の
中
(
なか
)
に言葉よりも深き訴を認めた。——
必竟
(
ひっきょう
)
あなたの
為
(
ため
)
にした事ぢやありませんかと、
二重瞼
(
ふたへまぶた
)
の奥で訴へてゐる。三四郎は、もう一遍
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
重
常用漢字
小3
部首:⾥
9画
瞼
漢検1級
部首:⽬
18画
“二重”で始まる語句
二重
二重廻
二重外套
二重三重
二重眼瞼
二重顎
二重頤
二重腮
二重奏
二重扉