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二月
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きさらぎ
ふりがな文庫
“
二月
(
きさらぎ
)” の例文
二月
(
きさらぎ
)
初旬
(
はじめ
)
ふと引きこみし
風邪
(
かぜ
)
の、ひとたびは
瘥
(
おこた
)
りしを、ある夜
姑
(
しゅうとめ
)
の胴着を仕上ぐるとて急ぐままに
夜
(
よ
)
ふかししより再びひき返して
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
さし上げている白い
肱
(
ひじ
)
に、
燈
(
あか
)
りの影と黒髪がさやさやとうごいて、
二月
(
きさらぎ
)
の晩のゆるい風には、どこか梅の
薫
(
かお
)
りがしていた。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
豊雄が
訪
(
とむら
)
ひ来るを
喜
(
よろこ
)
び、かつ
二一四
月ごろの事どもをいとほしがりて、いついつまでもここに住めとて、
二一五
念頃に
労
(
いたは
)
りけり。年かはりて
二月
(
きさらぎ
)
になりぬ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
されど
二月
(
きさらぎ
)
の
空
(
そら
)
はさすがにあをみわたりて、
朗々
(
のどか
)
なる
窓
(
まど
)
のもとに
書読
(
ふみよむ
)
をりしも
遙
(
はるか
)
に
輴哥
(
そりうた
)
の
聞
(
きこゆ
)
るはいかにも春めきてうれし。是は我のみにあらず、雪国の人の
人情
(
にんじやう
)
ぞかし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
二月
(
きさらぎ
)
である。野は寒い。枯草がサラサラと
戦
(
そよ
)
いでいる。山々が固黒く縮こまっている。花などどこにも咲いていない。旅人の姿も見あたらない。ひっそり閑とただ寂しい。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
日露戰爭
(
にちろせんさう
)
のすぐ
以前
(
いぜん
)
とは
言
(
い
)
ひながら、
一圓
(
いちゑん
)
づゝに
算
(
かぞ
)
へても、
紙幣
(
さつ
)
の
人數
(
にんず
)
五十枚
(
ごじふまい
)
で、
金
(
きん
)
の
鯱
(
しやちほこ
)
に
拮抗
(
きつかう
)
する、
勇氣
(
ゆうき
)
のほどはすさまじい。
時
(
とき
)
は
二月
(
きさらぎ
)
なりけるが、
剩
(
あまつ
)
さへ
出陣
(
しゆつぢん
)
に
際
(
さい
)
して、
陣羽織
(
ぢんばおり
)
も、よろひもない。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
西へしも
隠
(
こも
)
れば無しと歎くかなその
二月
(
きさらぎ
)
の
望
(
もち
)
の夜の月
礼厳法師歌集
(新字旧仮名)
/
与謝野礼厳
(著)
二月
(
きさらぎ
)
寒
(
さむ
)
のさびれに
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「二人の夢が、こう結ばれた。その
二月
(
きさらぎ
)
の夜からの幸福さ。……おれは今、毎日、いっぱいなんだよ、その幸福で」
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
されど
二月
(
きさらぎ
)
の
空
(
そら
)
はさすがにあをみわたりて、
朗々
(
のどか
)
なる
窓
(
まど
)
のもとに
書読
(
ふみよむ
)
をりしも
遙
(
はるか
)
に
輴哥
(
そりうた
)
の
聞
(
きこゆ
)
るはいかにも春めきてうれし。是は我のみにあらず、雪国の人の
人情
(
にんじやう
)
ぞかし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
これは——翌年の
二月
(
きさらぎ
)
、末の七日の朝の大雪であった。——
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
とたんに、
二月
(
きさらぎ
)
ごろの寒風と、かなしい日の、空き腹や、いまいましい
銭
(
ぜに
)
などが、頭のうちに、ちらついた。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
伝右衛門は、手綱をのばして、
反
(
そ
)
り
身
(
み
)
に、
二月
(
きさらぎ
)
の星を仰いだ。そしてまた、独り語にいった。
べんがら炬燵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二月
(
きさらぎ
)
の星はいいようもなく肌ざむい。わけて敗軍の身、流亡の空だ。
来
(
こ
)
しかた、明日の未来、尊氏は居眠ってでもいるように、船むしろに坐っていたが、心は複雑なのであろう。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「では、
二月
(
きさらぎ
)
までには、嫁御寮を、ここに迎えよう。何かと、その心得をしておけやい」
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二月
(
きさらぎ
)
の日蔭のどこかにはまだ消え残っていそうな雪にふと出会った思いである。
睫毛
(
まつげ
)
が濃い。
襟
(
えり
)
くびの細さや総じての
嫋
(
なよ
)
かな薄い体つきは、袂の忍び
香
(
こう
)
に交じって涙の香もするようだった。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
安政の四年、泥舟が明けて二十三歳となった年の
二月
(
きさらぎ
)
の一夜だった。
剣の四君子:04 高橋泥舟
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“二月”の意味
《名詞》
(にがつ)一年の中の二番目の月。
(ふたつき)二つの月に相当する期間。
(出典:Wiktionary)
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
月
常用漢字
小1
部首:⽉
4画
“二月”で始まる語句
二月堂
二月目
二月越
二月三日
二月三月
二月四日
二月弥生
二月二十二日