“きさらぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
如月55.0%
二月40.0%
衣更着2.5%
衣更著2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
如月きさらぎ初めの風は、ひょうひょうと葦の穂に鳴り、夕方、こぼれるほど落ちたあられが、野路にも、部落の屋根にも、月夜のような白さをきらめかせている。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さし上げている白いひじに、あかりの影と黒髪がさやさやとうごいて、二月きさらぎの晩のゆるい風には、どこか梅のかおりがしていた。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
拝啓……衣更着きさらぎこのかたの御無沙汰、これは毎度のことゆゑ御詫び申す迄も無之と存候、其後珍事も無之候や、春既に往き、夏未だ来らず、世間にてはこれをよい時候と申候
斎藤緑雨と内田不知菴 (新字旧仮名) / 坪内逍遥(著)
さらば常の心のよごれたるを洗ひ浮世のほかの月花を友とせむにつきつきしかるべしかし、かくいふは参議正四位上大蔵大輔おおくらたゆう朝臣あそん慶永よしなが元治二年衣更著きさらぎ末のむゆか、館に帰りてしるす
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)