“二月堂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にがつどう66.7%
にぐわつだう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
離室はなれになっている奥の居間へ行ってみると、竹の葉影のゆらぐ半月窓のそばに、二月堂にがつどうが出ているだけで、あるじはいなかった。
ユモレスク (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
わたしなども今から二十年ほどまえに、奈良の二月堂にがつどうに献上するという青竹のたばが、あの交通の多い街道の片脇かたわきに、いくらもころがしてあるのを見たことがある。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
うらみをなさんと一念此身をはなれず今宵こよひかの家にゆかんと思へどあるじつねづね観音を信じ、門戸もんこ二月堂にぐわつだう牛王ごわうを押し置きけるゆゑ、死霊しりやうの近づくことかなはず(中略)牛王をとりのけたまはらば
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
たとへば「幽霊二月堂にぐわつだう牛王ごわうをおそるる事」を見よ。
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)