一間いつけん)” の例文
もんと玄関のあひだ一間いつけん位しかない。勝手口かつてぐちも其通りである。さうして裏にも、よこにも同じ様な窮屈ないへてられてゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
兩人りやうにんすそところが、とこよこ一間いつけん三尺さんじやくはりだしの半戸はんとだな、した床張ゆかばり、突當つきあたりがガラスはきだしまどで、そこが裏山うらやまむかつたから、ちやうどそのまど
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それはKさんの家のうしろにある二百坪ばかりのはたけだつた。Kさんはそこに野菜のほかにもポンポン・ダリアを作つてゐた。その畠をふさいでゐるのは一日に五、六度汽車の通る一間いつけんばかりのつつみだつた。
素描三題 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
一間いつけんほどの距離きよりいてならんでゐるといふようなありさまであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
一間いつけんばかり残つてゐる
都会と田園 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
さむ所爲せゐなんでせう」とこたへて、すぐ西側にしがはいてゐる一間いつけん戸棚とだなけた。したにはふるきずだらけの箪笥たんすがあつて、うへには支那鞄しなかばん柳行李やなぎごりふたつてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
講釋師かうしやくしふ、やりのつかひてにのろはれたやうだがと、ふとると、赤煉蛇やまかゞしであらう、たそがれに薄赤うすあかい、およ一間いつけん六尺ろくしやくあま長蟲ながむしが、がけ沿つた納屋なやをかくして、鎌首かまくびとりせま
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)