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ひつそ
語句 | 割合 |
寂 | 40.0% |
寂寞 | 20.0% |
寂然 | 20.0% |
闃 | 20.0% |
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驛路の
馬の
鈴の
音、しやんと
來る
道筋ながら、
時世といひ、
大晦日、
道中寂りとして、
兩側に
廂を
並ぶる
商賈の
家、
薪を
揃へて
根占にしたる、
門松を
早や
建て
連ねて、
歳の
神を
送るといふ
寂寞と
成る。
蛙の
声の
小やむだ
間を、
何と、
園は、はづみでころがり
出した
服紗の
銀の
鍋に、
霊と
知りつゝ、
其の
霊の
常夏の
花をうけようとした。
わめき散らして立去りたる後は、家内
寂然として物音もせず。
其晩は
湿やかな
春雨が
降つてゐた。
近所隣は
闃として、
樋を
洩れる
細い
雨滴の
音ばかりがメロヂカルに
聞える。が、
部屋には
可恐しい
影が
潜んでゐた。