“しほびき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
塩鮭28.6%
塩引14.3%
塩鱒14.3%
鹽引14.3%
鹽鮭14.3%
鹽鱒14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
餅を搗いても、団子を拵へても、五目鮨ごもくずしを炊いても、母は必ず叔父の家へ分けて遣る事を忘れない。或時は裏畑から採れた瓜や茄子を持つて行つた。或時は塩鮭しほびきの切身を古新聞に包んで持つて行つた。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
みやことほきよりみつぎたれば塩引しほびきならん。頭骨かしらのほね澄徹すきとほるところを氷頭ひづとてなます也。子をはらゝごといふ、これをしほにしたるも美味びみ也。
なまにてしよくするは○魚軒さしみなますすし也。○る○やくその料理れうりによりて猶あるべし。しほづけにしたるを塩引しほびきまた干鮏からさけといひしも古き事、まへに引たるしよに見えたるがごとし。
素知らぬさまをしてるのは、干からびた塩鱒しほびきの頭を引擦つて行く地種ぢだねの痩犬、百年も千年も眠つてゐた様な張合のない顔をして、日向ひなた呟呻あくびをしてゐる真黒な猫
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
長野ながの辨當べんたうつたときなさけなかつた。はす人參にんじんくさ牛肉ぎうにくさかなふのが生燒なまやけ鹽引しほびきさけよわる。……稗澤山ひえだくさんもそ/\の、ぽんぽちめし、あゝ/\旅行りよかうはしなければかつたとおもつた。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こめばかりえても毎日まいにちしようづゝはくれえだからほね隨分ずゐぶんれんがせえすりや二くわんと三ぐわんのこせつから、けえるまでにやおれもどうにかるとおもつてんのよ、さうすりや鹽鮭しほびきぐれえあことも出來できらな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
素知らぬふりをしてるのは、干からびた鹽鱒しほびきの頭を引擦つて行く地種の痩犬、百年も千年も眠つてゐた樣な張合のない顏をして、日向ひなたで欠伸をしてゐる眞黒な猫
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)