“鹽鱒”のいろいろな読み方と例文
新字:塩鱒
読み方割合
しほびき50.0%
しほます50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
素知らぬふりをしてるのは、干からびた鹽鱒しほびきの頭を引擦つて行く地種の痩犬、百年も千年も眠つてゐた樣な張合のない顏をして、日向ひなたで欠伸をしてゐる眞黒な猫
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
良吉はいぶかしさうに膳の上を見入つたが、其處には故郷くにから來たらしい食物は一つもなかつた。甘つたるい浸物したし鹽鱒しほますの燒いたのと、澤庵と辣薤らつきようとが珍しくもなく並んでゐるばかりだつた。
母と子 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)