“けんさき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
剣尖33.3%
剣先16.7%
間先16.7%
剣舳8.3%
劔先8.3%
尖頂8.3%
軒先8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
銃は側の砂の上に倒れ、その剣尖けんさきがきらきらと月に光っていた。私は傍に行って彼を見下したまま「Nか?」と訊ねた。Nというのは昼間彼といさかいをした五年生の名前だった。
虎狩 (新字新仮名) / 中島敦(著)
菱垣番船ひしがきばんせん伏見ふしみ過所船かしょぶね、七村の上荷船うわにぶね、茶船、柏原船、千石、剣先けんさき麩粕船ふかすぶね
しばらくしてこわごわがってみますと、つい五六間先けんさきに大きなひかものがころげていました。
雷のさずけもの (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
川を横に、真っ直に流紋を切って来る船の剣舳けんさきであった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
足に任せて小篠堤に來掛る頃は早北斗ほくと劔先けんさきするどく光りゴンとつき出す子刻こゝのつかねひゞきも身にしみいと物凄ものすごく聞えけり折柄をりからつゝみかげなる竹藪たけやぶの中よりおもてつゝみ身には黒裝束くろしやうぞくまとひし一人の曲者くせものあらはいでもの
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ギリシア語のアコケー(尖頂けんさき)、ラテンのアクス(はり)、アケル(迅速また鋭利また明察)、英語アキュート(鋭利)等からせんじ詰めて
魚勝うをかつ肴屋さかなやまへとほして、その五六軒先けんさき露次ろじとも横丁よこちやうともかないところまがると、あたりがたかがけで、その左右さいうに四五けんおなかまへ貸家かしやならんでゐる。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)