“けんせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
健羨27.3%
剣尖18.2%
献扇9.1%
剣閃9.1%
剣箭9.1%
圈戰9.1%
圏線9.1%
捲線9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは我々母型を有せざる日本のファンにとって、まことに健羨けんせんあたわざるところである。
痩躯そうく鶴の如き左典の身は、ヒラリと剣尖けんせんをかわして、その途端にあかざの杖がブーンと新九郎の横面に飛んだ。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一同のおそれは、献扇けんせん事件以来とかくの評判のある半蔵が平常ふだんの様子から推して、いよいよお師匠さまもホンモノかということであった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
過ぐる年の献扇けんせん事件の日、大衆は実に圧倒するような勢いで彼の方へ押し寄せて来た。彼はあの東京神田橋かんだばし見附跡みつけあとの外での多勢の混雑を今だに忘れることができない。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
急の剣閃けんせんにおどろいて一時戸を離れたのが、相手なしの見得みえと知ると、またコッソリ水口に帰ってきて、呼吸を殺してすき見している。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
剣閃けんせん、雨に映え、人は草を蹂躪じゅうりんして縦横に疾駆する。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
しばし剣箭けんせんを休めて、開戦にさきだち、一言なさんとの約声やくせいである。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはたしか去年きよねん春頃はるごろ池谷いけのやしんらううちでのことで、前日ぜんじつ晝頃ひるごろはじめて翌日よくじつ夕方過ゆふがたすぎまで八圈戰けんせんを五くわいぐらゐかへしたやうにおもふが、をはりにはあたま朦朧もうろうとしてからだはぐたぐたになつてしまつた。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
人間と云ふものは幾多の労作の形づくつてゐる圏線けんせんの中心点に立つてゐる。併しそれは皆人生の必要品ばかりを言つたのである。若し更に進んで贅沢物に移つて見たら、どうだらう。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
彼は、あとでまた扇風機になおすつもりだったが、この失敗のために電動機の捲線けんせんをすっかりやりなおさなければならないことになった。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)