麦藁帽子むぎわらぼうし
斧田はそう訊きたがり屋のほうではない、どちらかといえば日頃から口数も少く、自分の身の廻りのこと以外にはあまり物事に興味をもたぬ男であったが、その老人には初めから奇妙に注意を惹かれた。 温泉のある海村へやって来て二日め、散歩に出た斧田が海沿い …
題名が同じ作品
麦藁帽子 (新字新仮名)堀辰雄 (著)
麦藁帽子 (旧字旧仮名)堀辰雄 (著)