“阿娜”の読み方と例文
読み方割合
あだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
橋廊下の阿娜あだな女は、片肱かたひじのせた欄干に頬づえついて、新九郎の後ろ姿をいつまでもじっと瞳の中へとろけこむほど見送っていた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
齒ぎれの良い調子、莞爾につこりすると、漆黒しつこくの齒がチラリと覗いて、啖呵たんかのきれさうな唇が、滅法めつぽふ阿娜あだめいて見えます。
あれは故越路太夫の養女の小しづと云ふ妓であつたさうだが、美人と云ふよりは実に阿娜あだな女であつた。
青春物語:02 青春物語 (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)