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阿娜
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あだ
ふりがな文庫
“
阿娜
(
あだ
)” の例文
橋廊下の
阿娜
(
あだ
)
な女は、
片肱
(
かたひじ
)
のせた欄干に頬づえついて、新九郎の後ろ姿をいつまでもじっと瞳の中へ
溶
(
とろ
)
けこむほど見送っていた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
齒ぎれの良い調子、
莞爾
(
につこり
)
すると、
漆黒
(
しつこく
)
の齒がチラリと覗いて、
啖呵
(
たんか
)
のきれさうな唇が、
滅法
(
めつぽふ
)
阿娜
(
あだ
)
めいて見えます。
銭形平次捕物控:004 呪ひの銀簪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あれは故越路太夫の養女の小しづと云ふ妓であつたさうだが、美人と云ふよりは実に
阿娜
(
あだ
)
な女であつた。
青春物語:02 青春物語
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
阿娜
(
あだ
)
っぽくて高尚で、どんな品のある人間の女だって、これほどの色気はないのである。
生霊
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
娘は髪を大きな
髷
(
まげ
)
に結って高く裾をからげていた。裾廻りの派手な色が、娘の淋しい顔だちをひどく
阿娜
(
あだ
)
に彩り、もう
躯
(
からだ
)
つきがすっかり女になりきって、肩や腰の肉づきは驚くほど豊かだった。
麦藁帽子
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
その
阿娜
(
あだ
)
な声と阿娜な姿の持ち主をふと見ると、いまだに投げ槍小六との悪縁の糸に
絡
(
から
)
まれ、しかもその
絆
(
きずな
)
はきれずに旅から旅へのしがない生活を続けた後
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
風俗が意気で
阿娜
(
あだ
)
つぽく、おまけに大川と云ふ水の眺めを控へて、ひとしほ微吟低酌の興趣に適してゐたから、無位無官の文人には新橋赤坂よりも親しみ易かつたのであらう。
青春物語:02 青春物語
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
と新九郎は、そこへすっきり水際立った、寝巻姿の
阿娜
(
あだ
)
なのに目をみはった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何処
(
どこ
)
かに
阿娜
(
あだ
)
めいた、たゞ者ならぬ感じがした。
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
阿
漢検準1級
部首:⾩
8画
娜
漢検1級
部首:⼥
10画
“阿娜”で始まる語句
阿娜女
阿娜者
阿娜気