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阻害
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そがい
ふりがな文庫
“
阻害
(
そがい
)” の例文
そこで呼吸の内外に通ずるのを余程
阻害
(
そがい
)
して行くような心持をもってじっと草原の中に坐り込んで居ると大分に血の出ようが少なくなった。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
いかれる
獅子
(
しし
)
のまえにはなにものの
阻害
(
そがい
)
もない。忍剣はいま、さながら
羅刹
(
らせつ
)
だ、
夜叉
(
やしゃ
)
だ、
奸譎
(
かんけつ
)
な
非武士
(
ひぶし
)
の
卑劣
(
ひれつ
)
を
忿怒
(
ふんぬ
)
する
天魔神
(
てんましん
)
のすがただ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
想像力は理知の活動とは全然別作用で、理知の活動はかえって想像力のために常に
阻害
(
そがい
)
せらるるものと信じている。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
我々の生命を
阻害
(
そがい
)
する否定的精神の
象徴
(
しょうちょう
)
である。保吉はこの物売りの態度に、
今日
(
きょう
)
も——と言うよりもむしろ今日はじっとしてはいられぬ
苛立
(
いらだ
)
たしさを感じた。
十円札
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
一方『赤外線男』という『男』の観念がすっかり普及していてお嬢さんに眼をつけることが
阻害
(
そがい
)
された。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
僕自身は宗教なき教育は人の
心髄
(
しんずい
)
を動かすものでないと信ずるけれども、しからばとて学校の課目に宗教を入れることは、かえって教育の目的を
阻害
(
そがい
)
するものと思う。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
阻害
(
そがい
)
すべき何らの理由ももっていない。ただし我々だけはそれにお手伝いするのはごめんだ!
時代閉塞の現状:(強権、純粋自然主義の最後および明日の考察)
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
彼
(
かれ
)
は
繩
(
なは
)
を
綯
(
な
)
ふにも
草鞋
(
わらぢ
)
を
作
(
つく
)
るにも、
其
(
それ
)
が
或
(
ある
)
凝塊
(
しこり
)
が
凡
(
すべ
)
ての
筋肉
(
きんにく
)
の
作用
(
さよう
)
を
阻害
(
そがい
)
して
居
(
ゐ
)
るやうで
各部
(
かくぶ
)
に
疼痛
(
とうつう
)
をさへ
感
(
かん
)
ずるのであつた。
器用
(
きよう
)
な
彼
(
かれ
)
の
手先
(
てさき
)
が
彼自身
(
かれじしん
)
の
物
(
もの
)
ではなくなつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
季節
(
きせつ
)
が
暑
(
あつ
)
くなれば
雨
(
あめ
)
があつて三
日
(
か
)
も
見
(
み
)
ないうちには
雜草
(
ざつさう
)
は
驚
(
おどろ
)
くべき
迅速
(
じんそく
)
な
發育
(
はついく
)
を
遂
(
と
)
げる。それが
著
(
いちじる
)
しく
作物
(
さくもつ
)
の
勢力
(
せいりよく
)
を
阻害
(
そがい
)
する。それだけ
收穫
(
しうくわく
)
の
減少
(
げんせう
)
を
來
(
きた
)
さねばならぬ
筈
(
はず
)
である。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その学問や、その学問の研究を
阻害
(
そがい
)
するものが敵である。たとえば
貧
(
ひん
)
とか、多忙とか、圧迫とか、不幸とか、
悲酸
(
ひさん
)
な事情とか、不和とか、
喧嘩
(
けんか
)
とかですね。これがあると学問が出来ない。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
阻
常用漢字
中学
部首:⾩
8画
害
常用漢字
小4
部首:⼧
10画
“阻”で始まる語句
阻
阻止
阻礙
阻碍
阻喪
阻塞気球
阻隔
阻塞
阻格
阻絶