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釣手
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つりて
ふりがな文庫
“
釣手
(
つりて
)” の例文
俺は夢中で飛び込んだ時、蚊帳にぶつかったと見え、
釣手
(
つりて
)
は引きちぎられてだらりとたれかかったが、俺も清三もいつの間にかはねのけていたと見える。
彼が殺したか
(新字新仮名)
/
浜尾四郎
(著)
小僧
(
こぞう
)
や。小「へえ。旦「お
隣
(
となり
)
へ
往
(
いつ
)
てノ
蚊帳
(
かや
)
の
釣手
(
つりて
)
を打つんだから
鉄槌
(
かなづち
)
を
貸
(
か
)
して下さいと
然
(
さ
)
う
云
(
い
)
つて
借
(
か
)
りて
来
(
こ
)
い。小「へえ……
往
(
いつ
)
て
参
(
まゐ
)
りました。旦「
貸
(
か
)
して
呉
(
く
)
れたか。 ...
吝嗇家
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其の隣りなる釣り手に向ひ「随分の
釣手
(
つりて
)
だね。釣堀も、此位に繁昌すれば大
中
(
あた
)
りだが」と言ひけるに
東京市騒擾中の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
「蚊帳だ! 蚊帳だ!」と大騒ぎをして、それをつらうとしたが四
隅
(
すみ
)
に
吊
(
つる
)
す
釣手
(
つりて
)
がありませんでした。
蚊帳の釣手
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
手燭
(
てしょく
)
をつけて一匹ずつ焼くなんて面倒な事は出来ないから、
釣手
(
つりて
)
をはずして、長く
畳
(
たた
)
んでおいて部屋の中で
横竪
(
よこたて
)
十文字に
振
(
ふる
)
ったら、
環
(
かん
)
が飛んで手の
甲
(
こう
)
をいやというほど
撲
(
ぶ
)
った。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
主人が
暴
(
あば
)
れたので、蚊帳の
釣手
(
つりて
)
は切れた。曲者は主人の死んだのを見屆けたが、蚊帳を
銭形平次捕物控:322 死の秘薬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
天井から「
戎
(
えびす
)
」または「
大黒
(
だいこく
)
」と呼ぶ
欅作
(
けやきづく
)
りの大きな
釣手
(
つりて
)
を下げ、それに
自在
(
じざい
)
を掛けます。その
鉤
(
かぎ
)
の彫りに実に見事なものがあります。好んで水に
因
(
ちな
)
んだものや、吉祥の
徴
(
しるし
)
を選びます。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
と、小一郎は一歩引いた。と、集五郎また一歩! と、小一郎一歩退がった。「しめた」と考えた集五郎、相手が「
釣手
(
つりて
)
」で退くとも知らず、ムッと気息、腹一杯、籠めると同時に躍り込んだ。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そっと客間の障子を
開
(
ひら
)
き中へ
入
(
い
)
り、十二畳一杯に釣ってある蚊帳の
釣手
(
つりて
)
を切り払い、
彼方
(
あなた
)
へはねのけ、グウ/\とばかり
高鼾
(
たかいびき
)
で
前後
(
あとさき
)
も知らず
眠
(
ね
)
ている源次郎の
頬
(
ほう
)
の
辺
(
あた
)
りを
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
アノお隣で、
何
(
なん
)
の
釘
(
くぎ
)
を打つんだと
申
(
まう
)
しますから、
蚊帳
(
かや
)
の
釣手
(
つりて
)
を打つんですから
鉄釘
(
かなくぎ
)
で
御座
(
ござ
)
いませうと
申
(
まう
)
しましたら、
鉄
(
かね
)
と
鉄
(
かね
)
との
摺
(
す
)
れ
合
(
あ
)
ひで
金槌
(
かなづち
)
が
減
(
へ
)
るから
貸
(
か
)
せないと
申
(
まう
)
しました。
吝嗇家
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
釣
常用漢字
中学
部首:⾦
11画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“釣”で始まる語句
釣
釣瓶
釣竿
釣合
釣魚
釣鐘
釣殿
釣棹
釣銭
釣針