“鉄釘”のいろいろな読み方と例文
旧字:鐵釘
読み方割合
かなくぎ88.9%
てつくぎ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女もしまいにれて来て、鉄釘かなくぎ流の附文つけぶみなどをするようになる。こうなると、いくら偏人でも打っちゃって置くわけにも行かない。
半七捕物帳:36 冬の金魚 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
父親がこの書記に見せた手紙の中には、無量の悲哀かなしみめてあったということです。鉄釘かなくぎ流に書いた文字は一々涙のあとで、情が迫って、言葉のつづきも分らない程。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ふたをあけて見ると腐ったような水の底に鉄釘てつくぎの曲がったのや折れたのやそのほかいろいろの鉄くずがいっぱいはいっていて、それが、水酸化鉄であろうか
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)