遣直やりなほ)” の例文
此所こゝけよ、二人ふたりひと。……御身達おみたちが、とほり、いまあたらしく遣直やりなほせば、幾干いくらすぐれたものは出来できやう、がな、それたゞまへのにくらべてまさるとふばかりぢや。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うつくしをんな木像もくざうまた遣直やりなほすだね。えゝ、お前様めえさま対手あひて七六しちむづヶしいだけに張合はりえゝがある……案山子かゝしぢやんねえ。素袍すはうでもてあひたま輿こしつて、へい、おむかへ、と下座げざするのをつくらつせえ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
また……遣直やりなほしぢや。)とつぶやきながら、のみをぶらげると、わたし茫然ばうぜんとしたあひだに、のそのそ、と越中褌ゑつちうふんどしきうのあとのしりせて、そして、やがて、及腰およびごしほこら狐格子きつねがうしのぞくのがえた。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
遣直やりなほさつしやい、あらたにはじめろ、最一まひとつくれさ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)