軍服ぐんぷく)” の例文
いかにも上品に軍服ぐんぷくのボタンのあなにナプキンをはさんでひざの上に広げた。それからパンをさいて、お酒を飲む優美ゆうびなしぐさといったらない。
積上つみあげられたる雜具がらくたうへに、いつでも烟管きせるくはへて寐辷ねそべつてゐるのは、としつた兵隊上へいたいあがりの、いろめた徽章きしやういてる軍服ぐんぷく始終ふだんてゐるニキタと小使こづかひ
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それから、その子はお城の門をはいって、銀の軍服ぐんぷくのへいたいをみながら、だんをのぼって、金ぴかのせいふくのお役人の前にでましたが、すこしもまごつきませんでした。
しかし、今日きょうは、故郷こきょうかえることをもうしあげに、靖国神社やすくにじんじゃへおまいりをするのであります。清作上等兵せいさくじょうとうへいは、軍服ぐんぷく威儀いぎをただして、金色きんいろ徽章きしょうむねにつけ、堂々どうどうとして宿やどかけたのでありました。
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
やがてかれが陸軍大将りくぐんたいしょう軍服ぐんぷくを着て、手足をいっぱいにつっぱったまま、毛布もうふの上に横になっているのを見た。かれはねむっているように見えた。
この積上つみあげられたる雑具がらくたうえに、いつでも烟管きせるくわえて寐辷ねそべっているのは、としった兵隊上へいたいあがりの、いろめた徽章きしょういてる軍服ぐんぷく始終ふだんているニキタと小使こづかい
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
イギリスの大将たいしょう軍服ぐんぷくをまねた金モールでへりをとった赤い上着を着、鳥の羽根はねでかざったかぶとをかぶったジョリクールがその背中せなかにいばって乗っていた。
奈何どうでもいわ……燕尾服えんびふくだらうが、軍服ぐんぷくだらうが、病院服びやうゐんふくだらうが、おなことだ。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
エヒミチは体裁きまりわるそうに病院服びょういんふくまえ掻合かきあわせて、さも囚人しゅうじんのようだとおもいながら、『どうでもいいわ……燕尾服えんびふくだろうが、軍服ぐんぷくだろうが、この病院服びょういんふくだろうが、おなじことだ。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
モスクワへつてから、ミハイル、アウエリヤヌヰチは肩章けんしやう軍服ぐんぷくに、赤線あかすぢはひつたヅボンを穿いてまちあるくにも、軍帽ぐんばうかぶり、軍人ぐんじん外套ぐわいたうた。兵卒へいそつかれ敬禮けいれいをする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
モスクワへってから、ミハイル、アウエリヤヌイチは肩章けんしょう軍服ぐんぷくに、赤線あかすじはいったズボンを穿いてまちあるくにも、軍帽ぐんぼうかぶり、軍人ぐんじん外套がいとうた。兵卒へいそつかれ敬礼けいれいをする。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)