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老爺
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おぢい
ふりがな文庫
“
老爺
(
おぢい
)” の例文
老爺
(
おぢい
)
さんが云つて呉れた時分だ……あの頃にお前は未だ髪の毛などを
垂
(
さ
)
げて居たよ、その人が
最早
(
もう
)
お
娵
(
よめ
)
さんに行くんだからねえ。
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
あれは子ープルスの
家
(
いへ
)
の三
階
(
がい
)
から
見
(
み
)
へるエリノ
島
(
しま
)
にその
儘
(
まんま
)
です
事
(
こと
)
、
此方
(
こなた
)
のは
頭
(
あたま
)
の
禿
(
は
)
げた
老爺
(
おぢい
)
さんが
魚
(
さかな
)
を
釣
(
つ
)
つて
居
(
を
)
る
形
(
かたち
)
によく
似
(
に
)
て
居
(
ゐ
)
ますねえ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それが、どんな
老爺
(
おぢい
)
さんでも、大きすぎても、厚つべつたくても、顏とおなじ調子に呼吸をしてゐる。まして若い男のは生々と動き働きかける。
夏の女
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
其
(
それ
)
を
見
(
み
)
たい
為
(
ため
)
に、
独
(
ひと
)
り
恁
(
か
)
うやつて
構
(
かま
)
へて
居
(
ゐ
)
る、……とお
話
(
はなし
)
があつたやうに、
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
坊主
(
ばうず
)
から
聞
(
き
)
いたんです……それは
真個
(
ほんとう
)
の
事
(
こと
)
ですか?
老爺
(
おぢい
)
さん。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『
呍
(
うん
)
、
好
(
よ
)
し/\、此
老爺
(
おぢい
)
さんが引受けたら間違ツこはねえが、何だな、お定さんも謀叛の一味に加はつたな?』
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
と篠田の
暫
(
し
)
ばし其名を思ひ出し得ざるに、花吉が「あの、
金山
(
かなやま
)
伯爵でせう、——小米さんも
嫌
(
いや
)
がつて居たんですよ、頭の
禿
(
は
)
げた七十近い
老爺
(
おぢい
)
さんでしてネ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
多くの人から尊敬された
老爺
(
おぢい
)
さんの話が出る度に、お節は自分の学校友達などの知らないやうな誇りを感じた。
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
其時
(
そのとき
)
の
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
ふと、
老爺
(
おぢい
)
さん、
恁
(
か
)
う
言
(
い
)
ふ
内
(
うち
)
にも
貴方
(
あなた
)
の
身体
(
からだ
)
も
遠
(
とほ
)
くへ
行
(
ゆ
)
く……ふら/\と
間
(
あひだ
)
が
離
(
はな
)
れる。」……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
浴室
(
ゆどの
)
だ、
浴室
(
ゆどの
)
だ。
見
(
み
)
ておいで。と
女中
(
ぢよちゆう
)
を
追遣
(
おひや
)
つて、
倒
(
たふ
)
れ
込
(
こ
)
むやうに
部屋
(
へや
)
に
入
(
はい
)
つて、
廊下
(
らうか
)
を
背後向
(
うしろむ
)
きに、
火鉢
(
ひばち
)
に
掴
(
つかま
)
つて、ぶる/\と
震
(
ふる
)
へたんです。……
老爺
(
おぢい
)
さん。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
なにしろお前のところの
老爺
(
おぢい
)
さんが未だ達者で居た時分だ……あの薄い
髯
(
ひげ
)
を撫でゝ居た時分だ……何か好きな物を御馳走しよう、御風呂を焚いたから俺に入れなんて
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
禿頭に細いチヨン髷を結つて居た
老爺
(
おぢい
)
さんと、その娘にあたる獨身の姉さんと。斯の老爺さんは私達の隣國の舊藩士で、過去つた時代には相應の高い地位に居たとやら。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
爺
漢検準1級
部首:⽗
13画
“老爺”で始まる語句
老爺様
老爺染