範圍はんい)” の例文
新字:範囲
この二首にしゆうたは、うたがひもなく、景色けしきんだうたであります。畝傍山うねびやま附近ふきんの、ちひさな範圍はんい自然しぜんうたつた、いはゆる敍景詩じよけいしといふものであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
これもわたしんだだけの範圍はんいでいへば、日本では里見弴さん、久保田万太郎さん、豐島與志雄さんがいづれもたん篇小せつの中に球突塲たまつきば題材だいざいにしてゐる。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
また貝塚かひづかから發見はつけんされたかひで、今日こんにちもはやその近海きんかいにゐなくなつたものもありますが、これらの研究けんきゆう考古學こうこがく範圍はんいではなく、動物學者どうぶつがくしやまたは貝類學者かひるいがくしや研究けんきゆうぞくするのでありますが
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
噴火ふんか間際まぎはになると、きはめてせま範圍はんいのみにかんずる地震ぢしんすなは局部きよくぶ微震びしん頻々ひんぴんおこることが通常つうじようである。地表近ちひようちかくに進出しんしゆつして蒸氣じようきが、地表ちひようやぶらうとするはたらきのためにおこるものであらう。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
朱陸しゆりく以下各ちからを得る處有りと雖、かも畢竟ひつきやう此の範圍はんいを出でず。おもはざりき明儒みんじゆに至つて、朱陸しゆりくたうを分つこと敵讐てきしうの如くあらんとは。何を以て然るや。今の學ぶ者、宜しく平心を以て之を待つべし。
わたしせま知識ちしき範圍はんいでは、戯曲ぎきよく球突たまつきたまひゞきなどをもちゐたのはひとりチエエホフあるのみのやうである。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
振動しんどうきゆうなものほどそのひろがる範圍はんいせまく、ゆるやかなものほどそれがひろい。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)