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めあか
ふりがな文庫
“
目明
(
めあか
)” の例文
「これだ」ふところを
覗
(
のぞ
)
かせた。
紺房
(
こんぶさ
)
の
十手
(
じって
)
がある。「
目明
(
めあか
)
し」と聞くと、多市は何思ったか、振りきって、また一散にそれてしまった。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小者じゃ幅が利かないから、御用聞きとか
目明
(
めあか
)
しとかいうんですが、世間では一般に岡っ引といっていました。
半七捕物帳:02 石灯籠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それは兵助親分の同意を得たわけではないが、誰か近くにいた
目明
(
めあか
)
しのお目こぼしで、駕籠から出して、無論、厳重な附添の下に
雪隠
(
せっちん
)
へ案内をしたのが運の尽きでした。
大菩薩峠:34 白雲の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
月番
(
つきばん
)
の
南町奉行所
(
みなみまちぶぎょうしょ
)
でも躍気となって、
隠密廻
(
おんみつまわり
)
、
常廻
(
じょうまわり
)
はもとよりのこと、
目明
(
めあか
)
し、
下
(
した
)
ッ
引
(
ぴき
)
を駆りもよおし、
髪結床
(
かみゆいどこ
)
、風呂屋、芝居小屋、
人集
(
ひとよ
)
り場、盛り場に抜目なく入り込ませ
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
町奉行の下に与力や同心がいて、これは、ともかくも食禄を
食
(
は
)
んでいるが、そういうのは表に出さないで、半七老人と同様に、一介の町の
目明
(
めあか
)
しにする。ここまでは、簡単に
肚
(
はら
)
がきまった。
胡堂百話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「うむ、あれはいつか、じぶんを右近殿と言いなして、黒門町において危いところを救ってくれた
目明
(
めあか
)
しである。ハテ、そも何の心あって重ねがさねこの恩を垂れてくれるのであろう——」
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
以て
見遁
(
みのが
)
し遣はさん併ながら手先の者共へ
酒代
(
さかだい
)
にても遣はさねば相成らずと申を
聞
(
きゝ
)
文藏は
蘇生
(
よみがへり
)
たる心地にて大に喜びこれこそ地獄の沙汰も
金
(
かね
)
次第と
目明
(
めあか
)
し方の兩人へ
所持
(
しよぢ
)
せし有金三十七兩を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そうしてその人はいうだろう「ははそうか、
目明
(
めあか
)
しなのか」と。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
金吾は
面
(
おもて
)
をそむけずにいられなかったが、南奉行所づきの中で釘抜きといわれた程に、職業的本能の強い
目明
(
めあか
)
しの勘次郎、かれは吾知らずに
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
通りて先へ行拔今や來ると待居たり文藏夫婦の者は斯る事のありとは
夢
(
ゆめ
)
にも
知
(
しら
)
ず甚太夫が病氣の事を案じ急ぎて來懸りしに向ふ見ずの三吉
肥前
(
ひぜん
)
の小猿兩人は
目明
(
めあか
)
し
風俗
(
ふう
)
に
拵
(
こしら
)
へ其所へ
直
(
すぐ
)
と出立汝等女を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そりゃその道で多年苦労をした
目明
(
めあか
)
しの親分
跣足
(
はだし
)
ですね、全く予想外のところへ目をつけて、そこから
手繰
(
たぐ
)
りを入れたところなんぞは、我ながら大出来、ここの親方にも充分買っていただくつもりで
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「初めてお目にかかります。私は、
釘抜
(
くぎぬ
)
きの勘次郎と申しますもので、そいつをちぢめて、
釘勘
(
くぎかん
)
というのが通り名になっている
目明
(
めあか
)
しでございます」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
放免(下級の
偵吏
(
ていり
)
、後世の
目明
(
めあか
)
し)を一人、道案内につけてやろう——と、親切を示した上で
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
辻見張
(
つじみはり
)
は、即夜に行われ、
検非違使
(
けびいし
)
の手もうごき、刑部付きの
放免
(
ほうめん
)
(後の
目明
(
めあか
)
しの類)も、洛外の山野、部落まで、
嗅
(
か
)
ぎあるいているが、なんの手がかりも、もたらさない。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
十
手
(
て
)
捕縄
(
とりなわ
)
をとって三十年、
目明
(
めあか
)
し
小頭
(
こがしら
)
の下役から、
同心
(
どうしん
)
、
与力
(
よりき
)
と出世して、歴代の江戸町奉行をたすけ、その非凡な大眼識と巨腕は、近代稀れな鬼才と称された名探偵——
塙隼人
(
はなわはやと
)
であった。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
目明
(
めあか
)
しの釘勘がどういうわけでそこへ自分を連れて行こうというのだろうか?
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「どこで聞いたか知らねえが、梁山泊へというからにゃあ、おめえはお
上
(
かみ
)
の
目明
(
めあか
)
しか、それとも何かべつな目あてでもあってのことか。あそこへ渡ったがさいご、ただごとじゃあ帰られねえぜ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
目明
(
めあか
)
しの安が顔を見せた。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
目明
(
めあか
)
し
陣
(
じん
)
、五里霧中のこと。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
明
常用漢字
小2
部首:⽇
8画
“目”で始まる語句
目
目的
目出度
目前
目標
目貫
目覚
目論見
目下
目論