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白墨
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チヨオク
ふりがな文庫
“
白墨
(
チヨオク
)” の例文
白墨
(
チヨオク
)
の粉に汚れた木綿の紋付に、裾の擦切れた長目の袴を穿いて、クリ/\した三分刈の頭に帽子も冠らず——
渠
(
かれ
)
は帽子も
有
(
も
)
つてゐなかつた。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
王室
附
(
づき
)
俳優の部屋が左右に設けられ、右手にモリエエル夫婦の部屋と先妻マドレエヌの部屋とが並び、扉には各俳優の名が
白墨
(
チヨオク
)
で記されて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
かう云ふ言葉が使へるのは、現に
白墨
(
チヨオク
)
を噛じつてゐる
露西亜
(
ロシア
)
の子供があるばかりだ。我々大人には到底出来ない。
山鴫
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と
罵
(
のゝし
)
るか、
笑
(
わら
)
ふか、
一
(
ひと
)
つ
大聲
(
おほごゑ
)
が
響
(
ひゞ
)
いたと
思
(
おも
)
ふと、あの
長靴
(
ながぐつ
)
なのが、つか/\と
進
(
すゝ
)
んで、
半月形
(
はんげつがた
)
の
講壇
(
かうだん
)
に
上
(
のぼ
)
つて、ツと
身
(
み
)
を
一方
(
いつぱう
)
に
開
(
ひら
)
くと、
一人
(
ひとり
)
、
眞
(
まつ
)
すぐに
進
(
すゝ
)
んで、
正面
(
しやうめん
)
の
黒板
(
こくばん
)
へ
白墨
(
チヨオク
)
を
手
(
て
)
にして
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
白墨
(
チヨオク
)
の粉に汚れた木綿の紋附に、裾の擦り切れた長目の袴を
穿
(
は
)
いて、クリ/\した三分刈の頭に帽子も冠らず——渠は帽子も有つてゐなかつた。
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
そこで何処へ行くのだと
尋
(
き
)
いて見たら、
白墨
(
チヨオク
)
を食ひ欠きに行くのですと云ふのだ。貰ひに行くとも云はなければ、折つて来るとも云ふのではない。食ひ欠きに行くと云ふのだね。
山鴫
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
最後
(
さいご
)
に、
肩
(
かた
)
と
頭
(
かしら
)
と
一團
(
いちだん
)
に
成
(
な
)
つたと
思
(
おも
)
ふと——
其
(
そ
)
の
隊長
(
たいちやう
)
と
思
(
おも
)
ふのが、
衝
(
つゝ
)
と
面
(
おもて
)
を
背
(
そむ
)
けました
時
(
とき
)
——
苛
(
いら
)
つやうに、
自棄
(
やけ
)
のやうに、てん/″\に、
一齊
(
いちどき
)
に
白墨
(
チヨオク
)
を
投
(
な
)
げました。
雪
(
ゆき
)
が
群
(
むらが
)
つて
散
(
ち
)
るやうです。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
埃と
白墨
(
チヨオク
)
の
粉
(
こ
)
の
染
(
し
)
みた詰襟の洋服に着替へ、黒い
鈕
(
ボタン
)
を懸けながら職員室に出て来ると、目賀田は、
補布
(
つぎ
)
だらけな
莫大小
(
メリヤス
)
の股引の脛を火鉢に
焙
(
あぶ
)
りながら
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
痘痕
(
あばた
)
だらけの、蟹の甲羅のやうな
道化
(
おどけ
)
た顔をして、
白墨
(
チヨオク
)
の粉の着いた黒木綿の紋付に裾短い袴を穿いた——それが真面目な、教授法の熟練な教師として近郷に名の知れてゐる
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“白墨”の意味
《名詞》
水で練った焼石膏や白亜の粉末を棒状に固めたもの。チョーク。
(出典:Wiktionary)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
墨
常用漢字
中学
部首:⼟
14画
“白”で始まる語句
白
白粉
白髪
白痴
白洲
白眼
白衣
白銀
白刃
白々