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無頓着
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むとんぢやく
ふりがな文庫
“
無頓着
(
むとんぢやく
)” の例文
一つフロツクコートで
患者
(
くわんじや
)
も
受
(
う
)
け、
食事
(
しよくじ
)
もし、
客
(
きやく
)
にも
行
(
ゆ
)
く。
然
(
しか
)
し
其
(
そ
)
れは
彼
(
かれ
)
が
吝嗇
(
りんしよく
)
なるのではなく、
扮裝
(
なり
)
などには
全
(
まつた
)
く
無頓着
(
むとんぢやく
)
なのに
由
(
よ
)
るのである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
流石に伊藤公は
無頓着
(
むとんぢやく
)
で、悪い顔もせず、入口にどかりと
胡坐
(
あぐら
)
を掻いたまゝ、例の女の唇を数知れず
嘗
(
な
)
めた口元を
歪
(
ゆが
)
めながら、芝居話に興じてゐたが
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
しかし当人の男ぶりは紋服たると
燕尾服
(
えんびふく
)
たるとを問はず独立に美醜を論ぜらるべきである。「女と影」に対する世評は
存外
(
ぞんぐわい
)
この点に
無頓着
(
むとんぢやく
)
だつたらしい。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
所
(
ところ
)
が一二
年
(
ねん
)
此方
(
このかた
)
は
全
(
まつた
)
く
自他
(
じた
)
の
差違
(
さゐ
)
に
無頓着
(
むとんぢやく
)
になつて、
自分
(
じぶん
)
は
自分
(
じぶん
)
の
樣
(
やう
)
に
生
(
うま
)
れ
付
(
つ
)
いたもの、
先
(
さき
)
は
先
(
さき
)
の
樣
(
やう
)
な
運
(
うん
)
を
持
(
も
)
つて
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
へ
出
(
で
)
て
來
(
き
)
たもの、
兩方共
(
りやうはうとも
)
始
(
はじめ
)
から
別種類
(
べつしゆるゐ
)
の
人間
(
にんげん
)
だから
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私は、彼の謙遜な言葉に
無頓着
(
むとんぢやく
)
ではゐられなかつたし、またさう思はれたくなかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
饂飩
(
うどん
)
が
竭
(
つ
)
きて
茶碗
(
ちやわん
)
が
亂雜
(
らんざつ
)
に
投
(
な
)
げ
出
(
だ
)
された
時
(
とき
)
夜
(
よる
)
の
遲
(
おそ
)
いことに
無頓着
(
むとんぢやく
)
な
彼等
(
かれら
)
はそれから
暫
(
しばら
)
く
止
(
と
)
めどもなく
雜談
(
ざつだん
)
に
耽
(
ふけ
)
つた。
彼等
(
かれら
)
は
遂
(
つひ
)
に
自分
(
じぶん
)
の
村落
(
むら
)
に
野合
(
やがふ
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
が
幾組
(
いくくみ
)
あるかといふことをさへ
數
(
かぞ
)
へ
出
(
だ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
どんな場合にも
無頓着
(
むとんぢやく
)
だつた上人は、
上客
(
じやうきやく
)
から茶碗を受取ると、一息になかの濃茶を口に含んでしまつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
しかし、それは私の場合には
一向
(
いつかう
)
に合はないことが分つてるからそれではいけませんよ。何故つて、私はその二つの有利なものを、
敢
(
あへ
)
て惡用したとは云はないが、
無頓着
(
むとんぢやく
)
な使ひ方をしましたからね。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
頓
常用漢字
中学
部首:⾴
13画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“無頓”で始まる語句
無頓著