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濘
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すべ
ふりがな文庫
“
濘
(
すべ
)” の例文
あれお前さんは彼のお方では無いか、私をよもやお忘れはなさるまいと車より
濘
(
すべ
)
るやうに下りてつく/″\と打まもれば、
貴孃
(
あなた
)
は齋藤の阿關さん、面目も無い
此樣
(
こん
)
な
姿
(
なり
)
で
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
第
(
だい
)
一
番
(
ばん
)
には
大野氏
(
おほのし
)
が
入
(
い
)
る
筈
(
はづ
)
だからと
考
(
かんが
)
へながら、
猶
(
なほ
)
今
(
いま
)
一
度
(
ど
)
窟
(
いはや
)
の
底部
(
ていぶ
)
を
照
(
て
)
らして
見
(
み
)
やうとして、
龕燈
(
がんどう
)
を
持直
(
もちなほ
)
す
途端
(
とたん
)
に、
余
(
よ
)
の
足
(
あし
)
は
入口
(
いりくち
)
のくづれたる
岩面
(
いはづら
)
を
踏
(
ふ
)
んだので、ツル/\と
穴
(
あな
)
の
中
(
なか
)
へ
濘
(
すべ
)
り
落
(
お
)
ちた。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
或
(
あるひ
)
は
其頃
(
そのころ
)
の
威勢
(
めをひ
)
は
素晴
(
すばら
)
しきものにて、いまの
華族
(
くわぞく
)
何
(
なん
)
として
足下
(
あしもと
)
へも
依
(
よ
)
らるゝ
物
(
もの
)
でなしと、
口
(
くち
)
濘
(
すべ
)
らして
遽
(
あわたゞ
)
しく
唇
(
くちびる
)
かむもをかし、
夫
(
それ
)
に
比
(
くら
)
べて
今
(
いま
)
の
活計
(
くらし
)
は、
火
(
ひ
)
の
消
(
きえ
)
しも
同
(
おな
)
じことなり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
もしやお前さんはと我知らず声をかけるに、ゑ、と驚いて振あふぐ男、あれお前さんはあのお方では無いか、私をよもやお忘れはなさるまいと車より
濘
(
すべ
)
るやうに下りてつくづくと打まもれば
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
もしやお
前
(
まへ
)
さんはと
我知
(
われし
)
らず
聲
(
こゑ
)
をかけるに、ゑ、と
驚
(
おどろ
)
いて
振
(
ふり
)
あふぐ
男
(
をとこ
)
、あれお
前
(
まへ
)
さんは
彼
(
あ
)
のお
方
(
かた
)
では
無
(
な
)
いか、
私
(
わたし
)
をよもやお
忘
(
わす
)
れはなさるまいと
車
(
くるま
)
より
濘
(
すべ
)
るやうに
下
(
お
)
りてつく/″\と
打
(
うち
)
まもれば
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
濘
漢検1級
部首:⽔
17画
“濘”を含む語句
泥濘
泥濘路
泥濘道
泥濘孔
泥濘滑澾
濘海
濘落