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泥田
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どろた
ふりがな文庫
“
泥田
(
どろた
)” の例文
いったい蓮華は
清浄
(
しょうじょう
)
な高原の陸地には
生
(
は
)
えないで、かえってどろどろした、
汚
(
きたな
)
い
泥田
(
どろた
)
のうちから、あの
綺麗
(
きれい
)
な美しい花を開くのです。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
と、
掌
(
てのひら
)
を
開
(
ひら
)
いて、ぱつ、と
出
(
だ
)
す。と
一同
(
いちどう
)
はどさ/\と
又
(
また
)
退
(
すさ
)
つた。
吃驚
(
びつくり
)
して
泥田
(
どろた
)
へ
片脚
(
かたあし
)
落
(
おと
)
したのもある、……ばちやりと
音
(
おと
)
して。……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
最後に
小泉孤松
(
こいずみこしょう
)
の書いた「
農家
(
のうか
)
義人伝
(
ぎじんでん
)
」の中の一篇によれば、平四郎は伝吉の
牽
(
ひ
)
いていた馬に
泥田
(
どろた
)
へ
蹴落
(
けおと
)
されたと云うことである。(註三)
伝吉の敵打ち
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
源一は、できるだけの速力で、
泥田
(
どろた
)
の中へとびこんでいった。ひっくりかえったジープの横をぬけ、たおれているアメリカ人のそばへ
寄
(
よ
)
った。
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼
(
かれ
)
は、
顔
(
かお
)
を
泥田
(
どろた
)
の
中
(
なか
)
にうずめてもがきました。そのまに、
牛
(
うし
)
は、ひとりでのこのこと
歩
(
ある
)
いて
家
(
いえ
)
へ
帰
(
かえ
)
ってゆきました。
ある男と牛の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
市長は馬車の
扉
(
ドア
)
をあけて外を見た。町は
泥田
(
どろた
)
のやうにぬかつてゐた。市長は自分の礼服を見、絹の韈を見、おろし立ての靴を見て泣き出しさうな顔になつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
泥田
(
どろた
)
を泳ぐようにしてやっと下車する人たちとほとんど同時に街上の土を踏むような事も珍しくはない。
電車の混雑について
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
古縄
(
ふるなは
)
を
蛇
(
へび
)
とし
駭
(
おど
)
せば、おどされたる
妓
(
ぎ
)
愕
(
びつくり
)
して
片足
(
かたあし
)
泥田
(
どろた
)
へふみいれしを
衆人
(
みな/\
)
辴然
(
おほわらひ
)
す。此
途
(
みち
)
は
凡
(
すべ
)
て
農業
(
のうげふ
)
の
通路
(
つうろ
)
なれば
憇
(
いこ
)
ふべき
茶店
(
ちやみせ
)
もなく、
半途
(
はんと
)
に
至
(
いた
)
りて古き
社
(
やしろ
)
に入りてやすらふ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「これより先は、
泥田
(
どろた
)
の
畦
(
あぜ
)
や狭き
藪道
(
やぶみち
)
。一筋押しの御先駆は、
可惜
(
あたら
)
、無駄にお
生命
(
いのち
)
をすてに
逸
(
はや
)
り遊ばすようなもの。——また、織田家中には、殿のほか、人もなきに似たり。おとどまり候え」
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一度
(
ひとたび
)
この
泥田
(
どろた
)
に足をつっこむともう身動きができなくなる。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
わが家は
泥田
(
どろた
)
の底となるらん。
そぞろごと
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
泥田
(
どろた
)
の中で
未刊童謡
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
古縄
(
ふるなは
)
を
蛇
(
へび
)
とし
駭
(
おど
)
せば、おどされたる
妓
(
ぎ
)
愕
(
びつくり
)
して
片足
(
かたあし
)
泥田
(
どろた
)
へふみいれしを
衆人
(
みな/\
)
辴然
(
おほわらひ
)
す。此
途
(
みち
)
は
凡
(
すべ
)
て
農業
(
のうげふ
)
の
通路
(
つうろ
)
なれば
憇
(
いこ
)
ふべき
茶店
(
ちやみせ
)
もなく、
半途
(
はんと
)
に
至
(
いた
)
りて古き
社
(
やしろ
)
に入りてやすらふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
それを考えに迷いこんで時間におかまいなしに、いつまでも考えていると、結局そのものは、解けない問題ばかりがあまりにふえてきて、
泥田
(
どろた
)
へ足をふみこんだように、ぬきさしならぬこととなる。
未来の地下戦車長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
わが
家
(
いへ
)
は
泥田
(
どろた
)
の底となるらん。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
泥
常用漢字
中学
部首:⽔
8画
田
常用漢字
小1
部首:⽥
5画
“泥田”で始まる語句
泥田圃